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高学歴率はトップレベル、教師の数はワーストレベル? 国民の豊かさの国際比較 (2007年12月11日)

OECD30ヶ国の中で日本の国民の豊かさは第7位、前年に比べて1ランク下がりました。

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photo by jordo


財団法人 社会経済生産性本部が2004年より毎年発表している、「国民の豊かさの国際比較」の2007年度版が発表されました。これはOECDや世界銀行の最新資料から56の指標を選び、それを健康・環境・労働経済・文明・マクロ経済の6つに分類して、それぞれのカテゴリについての順位、そして総合的な「豊かさ」の順位づけを行ったものです。

上位は第1位ルクセンブルグ、第2位ノルウェー、第3位スウェーデン、第4位スイス、第5位フィンランドと、ヨーロッパ、特に北欧の国が多くなっており、またこの上位5ヶ国は3年連続で変わっていません。

各カテゴリについて、日本が最も順位が高かったのは環境指標の4位です。上位になった指標は、国土に占める森林面積比率(第2位)、エネルギー原単位(第8位)、ゴミ処理量(第9位)などでした。エネルギー原単位とは「GDP1,000ドルを生み出すために要する石油換算エネルギー量」のことで、産業における省エネルギーが実践されているかの指標になります。ゴミ処理量が上位であるということは、3Rが日本全体に浸透しつつあるという傾向かもしれません。

教育については第13位という結果でした。15才生徒の科学力(第2位)、国民の高学歴率(第3位)、人口100万人当たり特許取得数(第3位)など、上位に入っている指標も多いのですが、初等教育における生徒・教師比率(第27位)というように、極端に順位が低い指標があったためでしょう。単純な数の比較ですが、国際的に日本の教育現場は人不足であると証明されたとは言えないでしょうか。

総合的には上位であり、また主要先進国の中ではトップである、という結果ですが、医師数(第27位)、国民1人当たり耕作地面積(第28位)、国民1人当たり社会福祉支出(第20位)などの下位の指標には、今の日本の弱い部分が如実に表れているようです。

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投稿者 kksblog : 2007年12月11日 11:30


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