●教科書検定問題、訂正申請の公表をどうすべきか 文部科学大臣会見 (2007年11月03日)
10月31日に行なわれた文部科学大臣の会見の概要が、文部科学省のホームページに掲載されています。
沖縄の夕暮れ by (c)Tomo.Yun
会見は、沖縄戦での集団自決に関する教科書検定問題についての質疑応答が中心でした。
大臣は、教科書執筆者が日本軍が集団自決を強制したという内容を明記することを検討していることについては、具体的な申請があれば真摯に受け止めて対処していく考えであると述べられました。また、訂正申請前に内容を公表したことについて事務次官が不適切だと発言したことについては、教科書用図書検定調査審議会(以下「検定審議会」)で静謐な環境の中で審議するためには、申請前も通常の申請でも公表は控えて欲しいという考えによるものと述べられました。しかし、以前の会見で述べた教科書検定制度に関連してより透明性を上げていきたいという考えを、訂正申請が出された場合、どのように反映していくのかということについては、従来公表していなかったことも、説明責任の意味で、どこかの段階で公表するべきであるというのが大臣の考えとのことでした。
いずれにしてもこの問題は、検定審議会の委員の先生方の意見も聞き、審議過程で意見や疑義ができるだけ起こらないようにするためにできることを考えていく方向であることを述べられました。
大臣は、防衛省の守屋前事務次官が証人喚問を受けたことに際しても、疑義を受けるような行動は避けるべきであり、文科省も常にしっかりと、疑義を受けないように行動しなければいけないと述べています。まずは教科書検定問題について、できるだけ疑義が起こらない解決方向に進むことが課題といえるでしょう。
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投稿者 kksblog : 2007年11月03日 21:35