●知識は身に付いていても活用が苦手 「全国学力・学習状況調査」結果発表 (2007年10月31日)
平成19年4月に実施された「全国学力・学習状況調査」の結果が、先日発表されました。
この調査は、全国公私立の小学6年生、中学3年生を対象に行ったもので、国語と算数・数学について、それぞれ「知識」を問うA問題、知識の「活用」ができるかを問うB問題のテストが行われました。さらに子どもの生活習慣や、学校の状況についてのアンケート調査も併せて行われました。
テストの結果、国語、算数・数学いずれの教科も、A問題に対してB問題は平均正答率が10〜20ポイント低くなり、知識については平均的に及第点が取れているものの、それを活用することは苦手である、ということが分かりました。また、都道府県間の差は大きくありませんでしたが、一部に突出して高い・低い都道府県もありました。
生活習慣などのアンケートと照らし合わせると、朝食を食べている子は得点が高く、テレビゲームやインターネットを一日に長時間する子は低い傾向がありました。読書が好きな子は、国語の活用問題で正答率が高くなりました。
調査結果は、当初9月に発表される予定でしたが、「活用」の問題で、さまざまな回答があったために、採点に時間が取られたこと、受験者が多かったため、自治体の教育委員会や参加校への結果の発送に手間取ったことなどから、時期が遅くなりました。学校へは、学校・学級ごとの結果と、児童・生徒個人の結果が提供されますが、今後の学習に反映させるには、時期が遅すぎる、という批判が出ています。特に中学校では、すでに本格的な受験体制に入る時期で、結果を個々に活かすには、夏休み前には結果が必要だという声もあります。
結果を活かすということについては、テストの回を重ねることで傾向がはっきりと見て取れるようになるのでは、という考え方もあります。一方、卒業・受験を控えた最終年次の児童・生徒に時間を割いてテストをさせること、抽出でなく全員にやらせる意味など、再検討を求める声もあるようです。
来年度も、4月22日に調査が行われることが決まっているそうです。子どもたちががんばった結果を、一人一人に活かしてあげられるような体制を整えてもらいたいものです。
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target=_blank>平成19年度全国学力・学習状況調査の結果について
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投稿者 kksblog : 2007年10月31日 06:35