●「ふるさと納税」研究会 報告書 (2007年10月10日)
「ふるさと納税」研究会が、『ふるさと』に対する納税者の主体的な貢献というものを可能にする税制上のしくみの実現に向け、研究してきた結果のとりまとめの報告を行っています。
by yun
「ふるさと納税」を通じて、まず『ふるさと』の大切さを思い、人々の生活を支えてくれている自然の恵みへの感謝の気持ち、そして育くんでくれた人たちへの感謝の気持ちをあらためて心に思い、それが『ふるさと』に対しての感謝となるのではないか、としています。そうして、「ふるさと納税」を導入することで、本来の人間性への回帰の貴重な契機となるのではないか、ということ思いも込められています。
一方で、出生地や過去の居住地に限らず、いわゆる「二地域居住」を行っている地域に貢献したいと考たり、ボランティア活動などを通じて縁のできた地域等を応援したいと考えたりする人も増えてきています。「ふるさと納税」の導入によって、こうして自分が応援したい地域に貢献したいという真摯な思いを実現することが可能になり、それが、豊かで環境にやさしい地方を育てることにもつながっていくのではないかと考えています。
また、「ふるさと納税」が実現すれば、「納税」を受けたい全国各地の地方団体が、その出身者や関心を持ってくれそうな多くの人に、その魅力をアピ一ルする必要が出てきます。「ふるさと納税」として納められたお金がどのように使われ、それによってどのような成果が期待されるか、など、効果的な情報提供の自治体間競争の刺激にもなるだろうとしています。
税の世界に「ふるさと納税」を導入することは、地域の地方団体にとっては、自分たちの自治のあり方を問い、進化させる重要な契機になるはずで、さらに、「ふるさと納税」の実現によって、納税者と地方団体との間に新たな関係が生まれることが期待されています。
地方団体においては、その団体を応援して見守ってくれている納税者が、全国各地に存在することを認識して、「ふるさと納税」によって得られた収入を納税者の「志」にこたえられる施策に活かしていくことを通じ、その地域が活性化して発展することが期待されます。
また、納税者についても、「ふるさと納税」を納めることを通じて、地方行政に対する関心、参加意識が高まって、「ふるさと」の地方団体とともに成長していくことが期待されます。
こうして、「ふるさと納税」の導入によって、“相互に高め合う”新しい関係が生まれるのではないかという期待があります。
「ふるさと」を、どこに感じるかというのは、人によって違うでしょうね。生まれたところを必ずしも「ふるさと」と感じるには限らないというのは、確かにそうです。いずれの土地を「ふるさと」と思うにしても、大事なことは“思える「ふるさと」がある”ということではないでしょうか。『心のふるさと』を大切にする気持ち、子どもがやがて成長して大人になった時に懐かしくも温かくも思えるものではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2007年10月10日 23:09