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田んぼは街より3℃涼しい 気候緩和研究グループがソフト開発 (2007年10月04日)

今年の夏は記録的な猛暑になり、特に都市部では暑さが厳しかったようです。地球規模の温暖化が注目されていますが、都市化によるヒートアイランド現象も、夏を暑くしている一因ではないでしょうか?

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稲穂を見ているだけで涼しくなる気がします


「市街地よりも農地の気温が低い」といったことを気候緩和機能といいます。中央農業総合研究センター、東北農業研究センター、筑波大学、みずほ情報総研株式会社の気候緩和研究グループは、気候緩和機能をシミュレートできるパソコン用ソフトを開発し、現在無償の試験配布をしています。

今ある農地が、宅地化されたら気候にはどのような影響があるのか?それを、このソフトを使って見ることができます。計算したい地点の緯度と経度を入力し、画面表示に従って計算を進めると、気温や風速の分布図が結果として得られます。

実際にこのソフトを使用して、つくば研究学園都市付近の気象を見てみましょう。1960年代までは、この周辺は田園地帯でしたが、1970年代からは研究都市として大学や企業、教育機関などの誘致が進み、さらに1985年にはつくば科学博覧会が開催されるなどして、環境が大きく変わりました。次の図は、上が1976年、下が2004年の気温分布図です。

いずれも、夏の晴れた日という気象条件で計算した結果です。つくば駅を中心に、気温が高くなる範囲が大きくなっていることがわかります。これより1段階広範囲の、関東地方の気温分布を見ると、東京からヒトデのように伸びる熱波が続いていることが分かるそうです。農地がなくなったことで、東京からの熱波をブロックする効果が失われたと推察できます。

このような気象のうつりかわりを、気象分布図で見ることができます。また、現在ある水田や畑がなくなった場合、周囲の気象にどのような影響があるかを計算することもできます。

自分たちの住んでいる地域の土地利用の変遷や、その結果気象がどう変わったかを総合的に調べてみるとおもしろそうです。さらに「夏もっと涼しくするためには、どんな土地計画をしたらいいか」など踏み込んだ学習にも利用できそうです。


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投稿者 kksblog : 2007年10月04日 07:04


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