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壊し屋ヒーローが危機を救う!? (2007年09月20日)

生理学研究所によると、神経伝達物質の放出異常を抑えることができるタンパク質の発見に成功しました。

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荒木飛呂彦氏によるイラスト

私たちの脳内の情報伝達は、シナプスによってされています。シナプス伝達がどのように調節されているのかということはまだわかってはおらず、もし、神経伝達物質の放出異常が起こったとしても、どうしたらこの放出を抑えられるのか分かりませんでした。

今、実際、脳梗塞やアルツハイマー病、統合失調症、うつ病などの脳神経精神疾患で神経伝達物質の放出異常が起こっています。

しかし今回の研究で、その放出異常から人々を救うヒーローが現れました。それは"壊し屋"たんぱく質です。"壊し屋"タンパク質による分解が、放出異常に関して重要であることが新たに分かったのです。

放出異常を"壊し屋"タンパク質が壊すことによって伝達効率を適正に抑えることができ、これは、脳神経精神疾患の新しい治療薬の開発につながることが期待されます。

今回の発見について、荒木飛呂彦氏("ジョジョの奇妙な冒険"などの作品で有名な漫画家)が、「壊し屋」が「伝達タンパク質」を攻撃しているところをイメージしたイラストを描き、そのイラストが医学生物学で最も権威ある雑誌の一つであるCell誌の表紙になりました。

子供たちの理科離れが問題になる昨今ですが、これをきっかけに科学に興味をもつ子供が増えたらいいですね。

SCRAPPERによる神経伝達物質放出の制御



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投稿者 kksblog : 2007年09月20日 17:14


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