●家庭の教育費負担を軽減する税制改正~文部科学省税制改正要望事項の発表 (2007年09月09日)
文部科学省は、平成20年度文部科学省税制改正要望事項を発表しました。
by Javier Ramirez
税制改正要望事項は、3つのカテゴリーに分かれています。
・教育、文化、スポーツ、科学技術・学術の振興
・教育費負担の軽減
・公益活動の支援
この中で注目すべきは、「教育費負担の軽減」ではないでしょうか。家庭の教育費負担を軽減するため、現在の特定扶養控除制度に加えて、高校生・大学生の授業料負担を勘案した教育費控除制度を創設するとしています。特定扶養控除に対する新たな上乗せ控除額は、所得税6万円、住民税3万円です。
少子化の原因の中には、高学歴化による教育費負担の増加もあるとされているので、この税制改正は子育て支援につながることかもしれません。
この機会に、もう少し突き詰めて考えてみるのもよいかもしれません。先日、前・内閣府経済社会総合研究所の研究官によって、「所得税による子育て支援ー児童税額控除の課題ー」が発表されました。税制調査会が「児童にかかわる扶養控除を税額控除とする」案を提示していることが、子育て世帯の経済支援のニーズに応えるものか調査しています。その中で、児童税制控除の採否の判断に当たるときは、児童税額控除が子育て世帯へ経済的支援を行なう方法として効率的なものであるか精査すること、家族構成を考慮する規定として担税力の観点から認められたとされる現行の扶養控除のあり方を併せて議論することが必要と結論付けています。
子育て支援は、少子化対策のためにも今の日本の重要な政策課題です。教育費の負担が現行の制度よりも一層軽減されるのはもちろんのこと、この控除体制が本当に効率的な子育て支援になっているのかをよく精査した税制上の配慮が行なわれることが望まれます。子育てする側として、必要な控除とはどのようなものか、私たちも考えてみましょう。
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投稿者 kksblog : 2007年09月09日 03:55