●ちょっと気になる子(発達障害)を理解するために (2007年09月03日)
「発達障害」という言葉を、最近は耳にすることがありますが、その前は「自閉症」といった症状の子がいるということをなんとなく聞いたことがあるという程度のものだったのではないでしょうか。自閉症も発達障害のひとつですが、専門のお医者さまに相談してみないと対応がわかりにくく、親子で苦労するようなことも出てきます。
Stock.xchng
子どもの時に、そういえばクラスにそういう子がいたという風に思い出す人もいるかもしれませんね。「発達障害」といわれる子どもは多いにも関わらず、支援が少ないということで、厚生労働省をはじめ市町村でもその子たちが成長し大人になり、自活していくための支援を行う努力をしています。
本やドラマで「発達障害」をテーマに描いたものが登場し、それで初めて「発達障害」というものを知ったという人もいらっしゃるでしょう。身近に「自閉症」といわれている子がいたというケースもありますね。自閉症という症状をなんとなく知っていてもその症状はその子によって違います。ドラマなどで見て「発達障害」の子を持つ親の大変さをあらためて知ったという人もいらっしゃることでしょう。
「発達障害」というのは、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他こういったことに類する脳機能の障害のことをいいます。脳機能の障害なわけですから、本人には責任はありません。にも関わらず、本人を責めることを親が言ってしまったり、そういう状態のわが子を見て焦ってただただ急かしてしまったり、学校でいじめられたりするのは、まわりの人たちが正しく「発達障害」を理解していないことになります。が、現状、正しく理解されていないことも多いですね。
すぐに克服できるようなものではないですが、「発達障害」の子に対し、まわりの人たちで工夫もしながら支援し、少しでも軽減していくことはできます。大人になってからは、症状に合わせて仕事をすることをさせてあげれば自立していくことも可能になってくることもあります。そのためには、家族だけでなく、まわりの環境として社会全体で支援していくことが必要です。家族だけで悩んでいる場合は、正しくアドバイスできる機関も必要ですね。そういったことから、『発達障害支援施策』ということが厚生労働省で出てきたわけです。
よく動く、落ち着きがない、話をちゃんと聞けない、まわりのお友達と遊べない、といったものが「発達障害」の症状ですが、単純にその子の性格と判断されてしまいやすい内容です。親として焦って怒ってしまったりしまいがちですが、赤ちゃんの時から、少し様子が・・・と気になった場合には、すぐに相談してこれから先の子どもへの対応を考えることが大切です。
子どもがやがて成長し、大人になって自活ということになれば、働くことに対する不安があります。また、まわりの環境に、すんなりと受け入れてもらえるのかどうかという不安もあります。大人になり年齢を重ねていけば、その子の親もそれだけ年齢を重ねていくわけで、親がいなくなった時の不安もありますね。当事者である親子の不安は必ず大きくあります。やはり世の中全体が「発達障害」に対して正しく理解し、共に生きていく社会を作っていけるようにできればと思いますね。
■関連記事
【教育ニュース】文科省、発達支援モデル校14校を選定 先行して工学的なアプローチの進む米国 (2007年06月12日)
【教育ニュース】自閉症児のなぞ解明に一歩近づく アメリカより研究結果が発表 (2007年07月31日)
【教育ニュース】障害のある子ども達、一人一人のニーズに合った支援を。 (2007年07月19日)
« 統計局の中を見学したよ! 「夏休み子ども統計教室」 | トップページへ 出会い系サイト、女児の多くが被害者に »
最新記事一覧
- 日本人の大人読解力・数的能力は1位 IT活用はOECD平均並み(2013年10月08日)
- 汚れが気になる人向け、「MONO」シリーズから黒色消しゴムが新登場
- きれいな文字が書ける『文字力アップノート』発売~ナカバヤシ
- 教室とeラーニングをシームレスに連携させるシステム タブレット版も登場
- ソフトバンクの選手といっしょに練習できる野球教室 参加者募集中!
- 授業改善に役立つパンフレット『授業アイディア例』を作成~国立教育政策研究所(2013年10月07日)
- 『ジェットストリーム』から操作性、高級感を両立した社会人層向けペンが登場
- 教育用ICT機器は市場拡大の一途、タブレット端末が牽引する見込み
- この秋、東京国立博物館のワークショップで歴史上の「文化」を体験しよう
- クリスマスを外国で過ごせる学生向けホームステイ語学研修
- サッカーキッズ育成「オンライン自主練サービス」の試験運用が開始されています(2013年10月05日)
- 日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査~文化庁(2013年10月04日)
- スマートフォンやタブレットを使っていても、やっぱり仕事の相棒は「ノート」
- 日本食文化・川場の食材・自然写真を融合「KAWABA国際自然文化サミット」【10月5日~20日、10月18~20日群馬県川場村】
- シヤチハタより「おりがみ工場」大人向けパッケージ版が発売されています
投稿者 kksblog : 2007年09月03日 11:45