●よりよい教育のために 研究開発学校制度 (2007年08月22日)
研究開発学校制度というものをご存じでしょうか。各学校の教育課程の改善に資する実証的資料を得るため、文部科学省が設けている制度です。
Photo by cohdra
研究開発学校として指定された学校には、学習指導要領等の基準によらない教育課程の編成・実施を認められます。教育課程の基準の改善にあたっては、改善点が、ねらいどおりに各学校で実施できるかを十分見定めることが必要であり、試みをあらかじめ実践し、成果を検証しておく必要があるからです。
これまでの研究開発の成果としてよく知られているものは、平成元年に告示された小学校低学年の「生活科」の設置です。平成14年4月から実施されている学習指導要領にある「総合的な学習の時間」や「情報」「福祉」などの新しい教科を作るにあたっても、研究開発学校における実践が貴重な資料になりました。
現在はどのような研究が取り組まれているか、平成19年度の新規指定校の研究テーマを見てみると、個別教科では英語教育、その他新教科が多くありました。小中学校の連携も多くの学校で取り組んでいます。また職業教育・キャリア教育、地域や企業との連携といった、職業・社会に目を向けたテーマもあります。
各研究開発学校はその成果を発表するため、研究発表会などを開催します。公開授業や分科会、講演会などが行われます。一例として、熊本県の宇土市立網田小学校・網田中学校の取り組み、研究発表の内容を見てみましょう。
《小中一貫教育研究開発の報告会(3年次)》
キャリア発達の基礎をはぐくむために、新設した3つの教科「人との関わり体験科」「創造表現科(表現活動・英会話)」「そろばんの時間」を中心とした授業の公開を予定しています。公開授業の後は、分科会、全体会を予定しています。
研究発表会のスケジュール
〈午前〉オリエンテーション・小学校公開授業・中学校公開授業
〈午後〉分科会・全体会・まとめ
社会のうつりかわりと共に、教育に求められるもの、子どもたちに必要なものも変わっていきます。そのために、教育においてもたゆまぬ研究開発は重要なのでしょう。ことに人を育てる教育においては、子どもや父兄、そして現場の先生たちが強くかかわり、成果をあせらない研究をしてもらいたいものです。
■関連記事
小学生英語学習の実態と保護者の意識調査
研究開発学校制度(文部科学省サイト)
どんな研究が取り組まれているの?
各学校からお知らせがあります
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投稿者 kksblog : 2007年08月22日 06:07