●小学生の人数は過去最低を更新 平成19年度学校基本調査 (2007年08月24日)
平成19年度の学校基本調査の速報が文部科学省のサイトに掲載されました。例年12月に、この調査結果をまとめた報告書が出されています。
小学校の児童数の推移
各学校の在学者数は、中学校、中等教育学校、特別支援学校では増加し、小学校、高等学校、幼稚園で減少しました。小学校は昭和57年から26年連続減少し、過去最低を更新しています。中学校は昭和62年以降21年ぶりに増加しました。
調査結果の概要には、学校数、学級数を調べた結果も出ています。これによると、
小学校では公立小学校の数が減っていることがわかります。学級数でも単式、複式ともに減少し、逆に特別支援学級は増加しています。生徒数の増えた中学校では、単式学級の数も増えていますが、それ以上に特別支援学級が増加しています。
平成18年度間の長期欠席者数は、小中学校ともに増加しており、合計19万7千人となっています。30日以上欠席している「長期欠席者」のなかで、「不登校」を理由とする児童生徒数は前年度より4千人増加しました。長期欠席者の理由で、最も多いのは「病気」ですが、「不登校」も4割近くを占めています。
高等学校、大学などへの進学率は高くなり、通信制をふくむ高等学校等進学率は97.7%で前年と変わらず、大学等進学率(現役)は51.2%と初めて半数を超え、過去最高になりました。
高校卒業後の就職率は前年よりわずかながら上昇しました。平成16年度から調査を開始した「一時的な仕事に就いた者」、「進学も就職もしていない者」は減少し、景気が回復しているきざしが見られます。同様の傾向は大学、短期大学でも見られています。また、短期大学卒業者の大学進学者が少し増えています。
就職率の上昇など、社会として明るいきざしも見られますが、少子化、不登校といった問題は依然深刻です。一方、特別支援学級は増えており、障害の有無にかかわらず地域で育てる選択ができるようになったと言えます。また特別支援学校でも、学校数、児童生徒数が増えています。障害者に対する教育のハードルをなくし、ノーマライゼーションに取り組みやすい社会へ移行している、そういう傾向の表れだとしたらすばらしいことです。
■関連記事
KKSブログ: 小中学校の児童・生徒数が過去最低、大学等への進学率は過去最高に
平成19年度学校基本調査速報
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投稿者 kksblog : 2007年08月24日 06:18