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自閉症児のなぞ解明に一歩近づく アメリカより研究結果が発表 (2007年07月31日)

アメリカのnature.comニュースによると、自閉症の家系ではないのに子どもが自閉症の場合は、親の遺伝子が突然変異を起こした結果である可能性が高いことを発表しました。

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アメリカの研究者から発表されたこの研究結果は、日本で自閉症のこどもを持つ親をはじめとして特殊学級などでも話題を集めそうです。自閉症児は女児より男児に4倍も発生しやすく、コミュニケーションが下手で社会的にうまくやっていけない、という症状が出ることが多いですが、症状にも個人差があります。

自閉症には謎が多く、まだまだ解明されていない部分が大きいので、今回の研究結果が自閉症解明の一歩を成し遂げたといっても過言ではないでしょう。

ニューヨークのコールドスプリングハーバー研究所(Cold Spring Harbor laboratory)とアルバート・アインシュタイン医科大学(Albert Einstein College of Medicine)がおこなった調査から遺伝的に自閉症の発生の可能性がない場合でも、親から自然発生で突然遺伝子が変異して自閉症が生まれると考えられることがわかりました。

特に母親が高齢の場合には卵子に突然変異が蓄積される時間が長いので自閉症児ができやすいとされています。また、この時に起きた変異が子どもに伝えられてしまうと、自分のこどもに自閉症の症状が出なくても孫に症状が出る場合もあるのです。

自閉症は昔からある病気ですが、治す方法や原因がわかっていない謎の多い病気でした。今回の研究結果から、自然発生による突然変異でも自閉症児が生まれる可能性があるということがわかり、高齢出産が原因になりうるという事実もわかりました。

まだまだ自閉症は未知の領域ですが、これから解明が進むにつれて、遅れていると指摘されがちな日本の特殊教育も変わっていくのではないでしょうか。自閉症児に対しての社会的な偏見も、研究が進むにつれて減るでしょうし、先生の教育方針もよりよい方向へ変わってくるのではないかと期待されます。

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New mutations implicated in half of autism cases



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投稿者 kksblog : 2007年07月31日 20:39


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