●ニーズに応じた教育的支援~「特別支援教育」の推進 (2007年07月17日)
平成19年4月より、障害のある子どもたちの自立と社会参加を目指し、ひとりひとりのニーズに応じた教育的支援をおこなう「特別支援教育」を推進するための関係法令が改正、施行されました。これは、近年、特別支援学校に在籍または、通級による指導をうける子どもの数の増加に加え、障害の重度・重複化がすすんでいる実情に対応するためです。
このため、施設面においても、特別支援教育の推進に伴う新たな課題などに対応するとともに、その質的向上を図っていくため、平成18年7月から「学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議」において、学校施設整備指針の見直し等について検討が進められてきました。
今回、重点をおかれている特別支援学校施設と小学校施設における環境整備とその計画はつぎのとおりです。
■特別支援学校施設における環境整備
1.子どもの障害の重度・重複化や将来動向をふまえた上で、ひとりひとりの教育的ニーズに対応する指導や支援を考慮し、また地域においてセンター的な役割を果たせる。
2.コンピューターなどを活用し、外国語を学んだり国際理解を深めたり、また主体的な学習の支援や障害に対する情報保障など、高機能かつ多機能な変化に対応できる。
3.安全・防犯や施設のバリアフリーで健康的かつ安全で豊かな生活がおくれる。
4.地域の小中学校同士の交流および共同学習の場として、また生涯学習やまちづくりの中心となって地域と連携する。
【計画】
・それぞれの障害の特性に配慮し、お互い支障なく利用できる共用部分の施設計画
・将来の学級数の変動などに対応できるように、また交流や共同学習における施設の共同利用などを視野にいれた計画
・耐震化への充実やそれぞれの障害をもつ子どもたちの利用で妨げとならない屋外計画
■小学校施設における環境整備
1.障害のある子どもと障害のない子どもとの交流、および共同学習への対応やひとりひとりの教育的ニーズに応じた指導や支援を考慮。
2.施設をバリアーフリー化する。
3.学校施設は障害のある子どもの在籍状況、または他校からの通級による指導の実施状況などを把握し、必要な施設機能を定める。
【計画】
・普通学級は、障害をもつ子どもが落ち着きを取り戻すための小規模な空間を隣接または接近して設置予定。
・障害のない子どもとの交流や共同学習に対応できるよう、多目的教室、生活・交流空間などとの関連も考慮。
中学校施設については小学校施設と同様の見直しをおこないますが、幼稚園や高等学校の施設については、それぞれの特別支援教育のあり方についての検討を踏まえて、今後見直しを検討するとのことです。
障害のあるなしに関わらず、子どもたちが一緒に学んだり、共有できる施設をもてるというのは素敵ですね。障害に対する偏見や心のバリアというものも、互いの交流が深くなればなるほどなくなっていくのではないでしょうか。物理的な施設の環境整備も大事ですが、教育者や地域の人々のバックアップもあってこそ、今回の見直しが意味をおびてくるでしょう。
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投稿者 kksblog : 2007年07月17日 10:26