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「豊かな生活の実現に向けた経済政策のあり方」日本経団連の提言 (2007年07月11日)

日本経団連の政策提言「豊かな生活の実現に向けた経済政策のあり方」によると、日本経済は国際的に見て高水準を保っているものの、不安要因が多く楽観視できないとしています。

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Photo by (c)Tomo.Yun http://www.yunphoto.net

豊かな生活の実現に向けた経済政策のあり方


国民総所得や純資産などをみると、日本は主要国の中でも高水準で、豊かな国であるといえます。また国内での所得の格差は、所得に関しては中程度、資産については最も格差の少ない国です。さらに、世論調査から国民の意識について調べてみると、5〜6割が「中の中」だと考えていることがわかります。

これはバブル期をはさんでほとんど変化がなく、他の答えも同様に、ほぼ一定で推移しています。このことから、日本はほとんどの人々が一定の水準を保った生活をしており、安定した経済成長をしてきたといえるでしょう。しかし、少子高齢化、雇用の不安定化などにより、今後は経済成長力が低下することが予想されます。

少子高齢化がすすむことで、人口に対する勤労世代の割合が低下し、それにともなって生産力が低下します。また、長らくの景気低迷により、パートタイマー、アルバイトなどの不安定な形での就労、さらに、職に就かず、職に就くための勉強などもしていないニートと呼ばれる人たちが一時期増加しました。景気の回復により雇用はやや上向きになっているものの、いわゆる働き盛りの世代のパートタイマーも多いなど、本格的回復にはまだまだ、という雰囲気です。

雇用の問題にくわえて、離婚・単身の世帯が増えています。こういったことから、今後低所得者層が増え、国内の所得格差がひろがることが懸念されます。また、低所得の世帯では、子どもに十分な教育を受けさせることが難しく、低所得の連鎖をまねくことも考えられます。

そこで、政府へは労働市場の受給調整機能の強化、企業へは正社員採用の枠組みを広げるなどの対策が求められます。また、人材を育てるための職業育成プログラムを企業、大学などで実施することが提案されています。さらに低所得世帯への教育支援として、初等教育においては公立学校の信頼回復と機能強化、高等教育においては奨学金の拡充など、公平に教育の機会を与えられる制度の確立がのぞまれます。

次世代を担う子ども達に、不安や負担の少ない社会にするためにも、基盤である教育、雇用について、弱者を生み出さない仕組みを築きたいものです。



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投稿者 kksblog : 2007年07月11日 03:53


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