●平成18年度「特別支援教育資料」から教育現場を数字で追う (2007年07月05日)
平成18年度「特別支援教育資料」には日本の「特別支援教育」の実態が数字で細かく載せられています。
by elias minasi
昔は、障害のある幼児児童生徒への教育にはあまり関心のなかった社会がだんだんと変わってきているということが浮き彫りになっています。
この資料は数字や統計ばかりですが、目を通していくと興味深い事実も見えてきます。まず、障害のある幼児児童生徒の就学状況は就学猶予者数・免除者数が昔と比べかなり減っています。昭和23年度には37,718人もの就学免除者や就学猶予者がいたのにもかかわらず近年は激減し平成18年には2,665人だけになっています。認定就学者数の推移も平成15年、平成16年、平成17年とここ3年を比べると右肩上がりに増えています。
また、特別支援教育への教員育成にも力を入れる大学が多くなっており、専門の教員を育成できる大学がどんどん増えていることもわかります。特別支援教育のスキルを持つ、よりよい教育者を養成する機関が増えていることはとても好ましいことですね。
平成19年4月からは、「特別支援教育」が学校教育法に位置づけられ、すべての学校において障害のある幼児児童生徒の支援を今までよりもさらに充実していくことになりました。「特別支援教育」は、障害のある幼児児童生徒が自立できるよう促したり、社会参加に向けた主体的な取組を支援するという目的で作られています。一人一人が各自の持っている力を高めていけるよう、また生活や学習上の困難なことを克服していけるように学校単位での取り組みが始まっていきます。これから「特別支援教育」がどのように学校を変えていくのか。未来の日本の「特別支援教育」に大きな期待が集まりそうです。
「特別支援教育資料」の目次は下記のようになっています。
【特別支援教育資料(平成18年度)】
調査の概要
盲・聾・養護学校の現状
義務教育段階の盲・聾・養護学校及び特殊学級の現状-国・公・私立計-
特殊学級の現状
通級による指導の実施状況
就学状況
卒業後の進路
盲・聾・養護学校高等部の学科数及び学科別生徒数-国・公・私立計-
特別支援教育振興のための施策
特殊教育教諭免許状の保有状況
特別支援教育関係教員養成大学等一覧
平成19年度特別支援教育関係予算の概要
特別支援教育就学奨励費負担割合一覧
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投稿者 kksblog : 2007年07月05日 20:23