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つながりをもてる社会づくりを~平成19年版 国民生活白書 (2007年07月13日)

6月26日、内閣府は平成19年度版 国民生活白書『つながりが築く豊かな国民生活』を発表しました。

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国民生活白書 『つながりが築く豊かな国民生活(全文/要旨)』

「家族のつながり」、「地域のつながり」、「職場のつながり」という3カテゴリにー分けて、人々のつながりに対する意識の現状と変化を調査、また、人々の生活ひいては人生にまで影響を及ぼしてしまうつながりについて考察しています。

■近年の”つながり”現状
第一に、働く父親の長時間労働、子どもの塾通いや長時間にわたるテレビゲームなどにより、家族の行動が個別化し、家族が一緒にすごす時間は減っています。また、親世代と既婚の子ども世代の別居が増えていることも、家族ですごす時間や機会の減少に影響しているようです。

第二に、地域のつながりを持ちたいと思う人は多く、社会への貢献意識は高まっていますが、地域活動へ参加するきっかけや情報が得られないことにより、参加をあきらめている人は少なくないようです。また、時間的拘束が強いサラリーマンほど地域の活動から遠ざかっており、事実、つながりの場が十分に提供されていません。

さらに、4人に1人が職場の人と仕事以外でも付き合いを希望しても、実現できていない人が多いです。特に、若年層パート・アルバイトでその傾向が強く、職場の人の交流の場が少ないことが影響している可能性があります。また、労増時間の二極化で、職場における時間的な拘束が強まっている人もいます。

■”つながり”希薄化の背景
1. 経済・社会環境の変化
雇用者や単身者世帯の増加は「地域のつながり」を、また日本的雇用慣行の変化は「職場のつながり」を、それぞれ弱めています。

2. IT技術の進歩
電子メール、家庭用ゲーム機器の進化などのIT技術の進歩によって、家族の個別化が進んだ可能性があります。さらに、生活の質や利便性の向上も、人々のつながりが変化がした一因といえるでしょう。

3. 人々の意識の変化
従来は、地域や職場に深く立ち入ったつながりを求める人が多かったのですが、最近は、適度に距離を置いた緩やかな付き合いを望む人が増えています。

つながりの弱まりにより、精神的なやすらぎや充実感を得られなくなれば、人々は決して生活の豊かさを実感できないでしょう。また、家族におけるしつけが不十分であれば、次世代を担う子どもの人格・能力に影響する可能性もありますし、地域に期待される教育、子育て支援、防犯・治安といった機能が低下すれば、地域社会に影響するでしょう。

さらに、職場でも、助けあいやコミュニケーションが不十分になることで、人々のストレスが高まることも考えられますし、企業の業績や、ひいては我が国経済の活力にも影響が生じてしまうこともなきにしもあらずです。

■人々の”つながり”を強めていくための取り組み 
仕事と育児の両立支援のために、企業が育児休業制度や短時間勤務を導入するなど、ワーク・ライフ・バランスの取組を進めています。

家族が個室にこもらないような家づくりを工夫したり、家族のきずなや一体感を高めるための取組を実践している事例があります。地域においては、サラリーマンでも活動しやすいような工夫をした地域活動がみられます。また、職場では、学ぶ意欲のある社員に能力開発の機会を提供したり、社員に交流の場を提供することにより、業務の改善やコミュニケーションの活発化を促している企業もあります。

携帯電話やメールなどITの発達により、家族がお互い離れて暮らしていても、多くの情報を家族と共有でき一体感がもてます。また地域の活発化をねらって、地域版ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などの利用しているところもあります。ITの活用により、Face to Face でのコミュニケーションの機会が減少し、意思疎通が滞る場合もありますが、かえって、メールなどで素直な気持ちを伝えることができるので、家族間のつながりを高める効果があるのではないかなと思います。

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投稿者 kksblog : 2007年07月13日 10:17


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