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いじめを受けた子が考えるいじめをなくす方法「いじめをなくそう」子ども会議 (2007年06月27日)

「いじめは中学校から増加するとの認識が高いが、その根っこは小学校時代からある」。いじめ問題の専門家の言葉ではありません。実際にいじめを受けてきた子どもの言葉です。

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いじめ問題に対する徹底した対応に向けて-子どもたちがのびのび学べるぬくもりのある学校にしよう!-いじめ

「子どもを守り育てる体制づくりのための有識者会議」は、5月、6月と中学生、高校生、大学生にいじめについて話を聞きました。この子どもたち(大学生は子どもじゃないですね)は、実際にいじめを受けた経験をもつ人、いじめにたいして自主的に取組みを進めている人たちです。

子どもたちから出てきた意見は、大人の対応、教師の対応、学校の対応、システムの対応を求めるものに加え、同年齢層へのよびかけにまで及ぶものでした。

「子どもを守り育てる体制づくりのための有識者会議」は、2006年11月に発足され、「いじめ問題などに対する喫緊の提案について」「いじめを早期に発見し、適切に対応できる体制づくり-ぬくもりのある学校・地域社会をめざして-」などの提案を行ってきています。今回の「いじめをなくそう」子ども会議は、その活動の一環となるもので、上記のふたつの提案をベースに、子どもの意見を聞いてみようというものです。

こうした意見は、とても貴重なものですね。ただ、彼らは、公募により集まった子どもたちであることは気に留めておくべきでしょう。おそらく、自分で乗りこえていける強さを持てたか、乗りこえる勇気をくれる環境に恵まれていた子どもたちなのです。それは、いじめる子に対して「いじめる子どもも何らからのストレスを抱えていることもある」とコメントしているところからも見てとれます。

そこまで到れるだけの強さや、周りのバックアップが得られず、表面にでてこられない子どもに対して、どう接していくのか。慎重な議論と、大胆な対応が求められるのだと思います。


《「いじめをなくそう」子ども会議における、子ども達からの主な意見》

■【教師に対するメッセージ】
・教師はいじめられている者の味方になって欲しい。子どもからの訴えに対して、些細なことと思われても、ないがしろにせず、きちんと対応して欲しい。

・教師が一緒に考え、問題解決に親身になってくれることで勇気が出る。教師は子どもをしっかり支えて欲しい。生徒と向き合い、愛情とプロ意識を持って欲しい。教師が子ども1人1人と話しやすい雰囲気を作って欲しい。限られた学校生活の期間に出会う教師との関係は大切。

・校長先生の姿勢や意識がとても大切。いじめは卑劣なことで、許されないという強い意志で、学校全体が一体となって取り組む雰囲気を日頃からつくって欲しい。

■【学校に対するメッセージ】
・学校はいじめを隠すようなことがないようにして欲しい。日頃から保護者と連絡帳などを介して密接に連絡をとり、問題があったときは一体となり対応して欲しい。

・いじめはどこにでもあるが、それに対してどのように対応するかの方が重要。問題が起こったときには、スピード感を持って積極的に対応して欲しい。

・いじめは中学校から増加するとの認識が高いが、その根っこは小学校時代からある。小学校低学年から、いじめに対する適切な指導をしっかりしていく必要がある。

■【大人に対するメッセージ】
・いじめられている場合は、誰にも相談できないことが多い。自分を信じて支えてくれる大人の存在が必要。「おはよう」の声掛けからでもいい。大人の助けを待っている。

・いじめを軽く考えないで欲しい。いじめは犯罪にもなることを、いじめる側にしっかり理解させるような対応をして欲しい。いじめる側の親にも責任があり毅然とした対応をして欲しい。

■【同年齢層へのメッセージ】
・自分を理解してくれる友達の存在は大きい。友達、保護者や教師とのコミュニケーションがもっと活発にされることが必要だと思う。

・生徒会等が中心となって、子どもが自主的・主体的に継続的にいじめに取り組む活動は、一人一人がいじめを自らのこととして受け止める機会となる。特に、学年を超えた異年齢の者が 協力して行う活動は意味が大きい。

■【対応システムの充実について】
悩みを聞いて欲しいときにいつでも対応できるいじめ110番のような窓口やスクールカウンセラーを始め、いじめの専門家のような人を学校に派遣して欲しい。

■【いじめる子どもについて】
いじめる子どもも何らからのストレスを抱えていることもある。それぞれの経験を通して、自己肯定感を持つことができるようにしていくことが大切。



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投稿者 kksblog : 2007年06月27日 02:10


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