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児童生徒に必要な資質の世界的標準は「インタラクティブ」「対話」「自律」 (2007年06月06日)

これからの児童生徒に必要とされる資質。OECDによれば、現在の世界的なトレンドは、「インタラクティブ」「対話」「自律」なのだそうです。

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photo by Andyrob

これは、あのPISA調査を行っているOECD内で発足したプロジェクトが整理したものです。児童生徒のキー・コンピテンシー(中心的諸能力)として世界的に必要とされているものは何か、各国の教育分野、経済分野の諸能力を整理していった結果、「これらが重要であろう」と取りまとめたようですね。

今回の内容は、国立教育政策研究所が『諸外国における学校教育と児童生徒の資質・能力』という報告書でとりまとめたものに負っています。

このキー・コンピテンシーは、

1:全体的な人生の成功と正常に機能する社会という観点から、個人および社会のレベルで高い価値をもつ
結果に貢献する。
2:幅広い文脈において、重要で複雑な要求や課題に答えるために有用である。
3:すべての個人にとって重要である。

という基準で選ばれています。つまり、いついかなる場所でも大切だよね、という能力をまとめたといった感じでしょうか。それぞれが3つに分かれていて、

○相互作用的に道具的に用いる(インタラクティブ)
・言語、シンボル、テクストを相互作用的に用いる
・知識や情報を相互作用的に用いる
・技術を相互作用的に用いる

○異質な集団で交わる(対話)
・他人といい関係を作る
・協力する。チームで働く
・争いを処理し、解決する

○自律的に活動する(自律)
・大きな展望の中で活動する
・人生計画や個人的プロジェクトを設計し実行する
・自らの権利、利害、限界やニーズを表明する

といった内容。

日本でもにたような試みは多くなされています。政府筋の提案だけでも

・文部科学省「職業的(進路)発達にかかわる諸能力
・閣議「骨太の基本方針2002」
・内閣府「人間力戦略研究会報告書」
・厚生労働省 「就業基礎領域」
・経済産業省「社会人基礎力の能力要素」

これらの策定には、PISA調査の結果が大きなインパクトを与えています。『諸外国における学校教育と児童生徒の資質・能力』によれば、PISA調査は日本以外の国の学校教育にも、同様に大きなインパクトを与えているとのことですから、PISA調査のベースとなるであろうOECDのキー・コンピテンシーがある種の世界標準として作用していくのはいなめないところ。

同報告書では「こうした諸能力が設定され、学校教育等を通じて実施され、テスト等によって評価され、教育活動が改善されていく。こうしたサイクルの確立が各国共通の今日的課題であろう」としています。

『これからの学校教育に求められる児童生徒の資質・能力に関する研究』を掲載しました。

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投稿者 kksblog : 2007年06月06日 23:29


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