●『ほめて育てよ』だけでは不正解 正解・不正解に反応する脳細胞が見つかる (2007年04月25日)
理研脳科学総合研究センターは、正解・不正解に反応する神経細胞群がサルにあることを発見した。同センターは、「教育場面で、“正しいことは褒め”、“間違った際には指摘する”ことの有効性を脳科学研究の立場から支持するものであり、教育効果を高めるための評価法の開発に一石を投じる」としている。
正解・不正解に反応する神経細胞群は前頭前野にあり、選んだ行動が正しいことが分かった際に反応する神経細胞と、正しくないことが分かった際に反応する神経細胞からなる。この細胞群の特徴は、正しい行動が十分に学習された後には、反応を行わないこと。正解であることがあらかじめ分かっている事柄については、これらの細胞群は反応せず、正解か不正解か不確実な事柄に対峙した場合にのみ反応する。
つまり、知らないことに対する学習は、正解であることが分かる、もしくは不正解であることが分かる、その双方によって進むため、正解の指摘・不正解の指摘はどちらとも欠かせない、ということになる。
同研究所は「人間で実証するためには、教育学と脳科学との連携が必要」としつつ、『ほめて育てよ』という考えに基づき「子供が正しい行動をとったときだけ「よくできたね」と評価し、間違った行動をとった場合には、特に指摘をしない」指導は、十分ではない可能性があるとした。また、学習指導法として、「正解のわからない問題を用意し、その答えを予想させた後で、正解または不正解という結果を返す」ことが有効であると考えられるとも述べている。
正解/不正解から学ぶ脳のメカニズムを発見(概要)
正解/不正解から学ぶ脳のメカニズムを発見- 脳科学の教育への応用に新たな手がかり - (詳細)
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投稿者 kksblog : 2007年04月25日 03:25