●教科「情報」実践【1】「ロボット」で学ぶプログラミング (2007年04月05日)
3軸自律型ロボットによる制御教育
静岡大学 教育学部附属島田中
西ヶ谷浩史
中学校技術・家庭科で、自律型3軸制御ロボットを用いた制御プログラミングの授業を行っている。
私たちの身の回りにはたくさんの自動化された機械がある。中学生も当たり前のようにそれらの機器を使用しているが 、そのしくみに対して興味を持ったり疑問に思ったりすることは少ない。
そこで、 中学生が自分で作ったロボットをコンピュータで制御する体験を通してそれらの仕組みを学ぶことができれば、 身の回りにある技術に対する見方や感じ方が広がり、情報技術や産業技術の基礎を理解することにつながると考えた。
しかし、制御学習をする場合、自分でロボットを製作することと、
コンピュータでプログラミングを行う2つの異なるタイプの学習をしなくてはならず、
生徒にとっては難しいものとなっている。そこで、生徒にも容易に理解できるプログラミング言語の利用とロボットや機械に対して特別に興味がなくても楽しめる課題の工夫を行った。
プログラミング言語は、「ドリトル」を用意。ドリトルは、
教育用に設計されたオブジェクト指向言語である。簡潔な日本語による構文を採用しており、
オブジェクトに呼びかける形でプログラムを記述する。そのため、生徒も容易に理解が可能である。このドリトルは、通信ポート(RS232C)
にアクセスする機能が含まれており、それを利用することで外部機器の制御を行う。
授業で制御学習に使う際には、外部機器の使用に応じてわかりやすい記述を可能にするオブジェクトを予め用意することで、
生徒が入出力の詳細に煩わされることなく、外部機器の制御に集中できるようにした。
また、すべての生徒に興味を持たせながら学ばせるためには、
学習形態が個人学習よりも小集団による学習の方が効果があると考えた。そこで、
個人で製作したロボットを小集団で演技する制御プログラムの課題「シンクロナイズドロボットコンテスト」
を設定して実践した。グループの演技を考えロボットにプログラミングしてく学習では、
お互いに教え合いながらプログラミングを行っていた。その結果、プログラムの設計や評価を協同で行うため、
問題解決を早め制御プログラミングの学習が効率的になり、苦手な生徒も学習意欲を高め活動することができた。
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投稿者 kksblog : 2007年04月05日 14:58
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