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今一度「教育」を見つめ直そう (こころを育む総合フォーラム 提言書発行) (2007年02月19日)

 家族間での凄惨な事件や公的機関の不祥事など社会全体のモラル低下も叫ばれるなか、現代社会における心を育む環境づくりに取り組む 「こころを育む総合フォーラム」(事務局 松下教育研究財団)は1月、平成17年4月のフォーラム設立から2年間の活動を提言書にまとめた。

 遠山敦子氏(松下教育研究財団・理事長)の呼びかけに、 経済界や学会をはじめ各界の第一線で活躍する専門家が集まり発足した同フォーラム。

山折哲雄氏  山折哲雄氏(国際日本文化研究センター・名誉教授)が座長を務めるなか、 16名のメンバーはフォーラム設立から昨年12月までに18回の討議を重ね、 民間の立場から今後の日本人がよりよく生きるために一人ひとりがどうあったら良いのか、 どのように行動したら良いのかについて活発な議論を続けてきた。

 「家庭」「学校」「地域」「企業」「社会」の5分野に向け、メッセージとして具体的な提案を行っている提言書は、大きく「序文」・ 「本文」・「メンバーからのメッセージ」からなり、序文には3つの骨子が示された。
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 骨子では第一に「人間に課せられてきた規範」が示され、黄金律として「殺すなかれ、盗むなかれ、偽るなかれ」を掲げた。 1月17日に開かれた提言書発表の場で山折氏はその想いを「残念ながら常に人間は3つの黄金律を裏切ってきた。だが、 このジレンマをどう乗り越えていくかが人間の課題。そのことをもう一度我々は思い返す必要がある」と説明した。

 また「伝統的な価値観の再評価、再認識が必要。それを取り戻すためにライフサイクルが大切になる」(山折氏)ことから、骨子の第二、 第三には「ライフスタイル」「生きるための知恵(価値観)」が据えられた。

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 本文では「子どもが社会性を身につけ、他者と共存する作法を学ぶ」場となる「学校」について、 教育のすべてを学校に任せず保護者や地域も一緒になり子どもを育てる関係に変える、閉じた集団の中で起こる「いじめ」 を防ぐために子ども集団に教師や地域がかかわっていく、 社会から一定の距離を置く必要がある一方で外部から人を招くなど地域とよく連携を取ること等の必要性が示された。

遠山敦子氏  今後の展開について遠山氏は「大事なことは提言を出し放しで終えるのではなく、 フォーラムを中心に賛同する様々な活動に期待し、またそうした活動を支援していきたい。100年後の社会に向けた第一歩」 と語った。

 提言書は書籍(定価500円-送料・払込手数料等含む)やホームページ等を通して広く社会に発信される。同フォーラムでは、家庭、 学校地域社会、企業、NPO等が連携し、全国的な国民運動が展開されることを期待、広く提言書への意見・感想を求めている。

 【関連サイト】こころを育む総合フォーラム



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投稿者 kksblog : 2007年02月19日 10:59


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