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教員は、つぶしが利くか? キャリア・マトリックスで調べてみる (2006年09月20日)

巷でもなかなか話題になっている、総合的職業情報サイト「キャリアマトリックス」。アクセスランキングから見ても、 なかなか興味を持つ方が多いようであります。そこで、実際にやってレポートしてみることにしました。

このサイト、操作はとても分かりやすいので、その辺のこまごました解説は割愛して、進めてみたいと思います。 教育ニュースサイトということもあり、観点を絞って実際に試してみましょう。テーマはずばり、

「教員って、つぶしはきくんですか?」

■前置き ~ キャリアマトリックスって何ですか?

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労働政策研究・研修機構の作った総合的職業情報サイトです。約500種類の職業について、仕事内容などを調べることができます。 ニュースでも取り上げました。

500種類の自分の未来~職業情報データベース 「キャリアマトリックス」

さっくり説明すれば、

「職業検索」:職業ジャンルや職業名、職務内容で、職業情報を調べられる

「適職探索ナビ」:自分の興味関心や、採りたいワークスタイルなどを入力していくと、ふさわしい仕事を自動的に選び出してくれる

「キャリア分析ナビ」:自分の職歴を入力すると、自分が身に着けてきたアピールポイントとなるスキルや知識を洗い出して、 その知識やスキルに関連している職業を教えてくれる

の3種類のオペレーションで、500余種類の職業データを引き出していくサイトです。


■教員って、どんな職業なの?

まず、教員とはどういう職業なのか? ちょっとデータを見てみましょう。キャリアマトリクスのトップページから、「職業検索」→「教育・研究の職業」 とすると出てくるリストのうち、「小学校教員」を選んでみます(上の「フリーワード検索」で直接打ち込んで探すこともできます)。すると、 小学校教員のデータが出てきます。

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小学校教員の概要は、

大人になるための基礎的な学力、体力、そして人格が形成される場である小学校で、一つの学級の担任として、国語、社会、 算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育、道徳、特別活動、新設された総合的な学習の時間まですべてを教える。

とのこと。マルチタレント。小学校の先生は大変です。


■キャリアマトリクスでの職業データのかたち

キャリアマトリクスでは、それぞれの職業のデータを

「どんな職業か」
「就くには」
「労働条件の特徴」
「職業プロフィール」

で表現しています。

このうち、「職業プロフィール」がこのキャリアマトリクスの最大の特徴。その職業に就くのに向いている志向であったり、 その職業に就いているうちに磨かれるであろうスキルなどを数値化してあらわしてくれています。全部で5種類のカテゴリがあり、

・興味について
・ワークスタイルについて
・職業スキル(研修や経験を通して時間をかけて育まれる能力)について
・知識について
・仕事環境(作業環境、人とのかかわり方、仕事の影響度、等)について

それぞれを、さらに細分化されたデータで表現してくれるのでした。たとえば、小学校教員では、

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こんな感じに表示されます。

■キャリアマトリクスというサイトの裏にある仮説

キャリアマトリクスの裏にある仮説とは、こういうものです。

人には、向いている職業もあれば、向いてない職業もある。「向いている職業」では、その職業の「職業プロフィール」と、 自分の持つ資質(今までのキャリアで築いてきた自分のプロフィール)とが、高い水準で合致している(はずだ)。

この仮説を下敷きにして、自分の興味関心から職業を選べる「適職検索ナビ」や、今までの職業キャリアから、 アピールポイントとなるスキルや知識を洗い出して、その知識やスキルに関連している職業を教えてくれる「キャリア分析ナビ」 が成り立っているわけです。

※たぶん、入職経路の難しさから見た重み付けや、今までの転職者統計データも、計算に入っていると思います。


■教員って、つぶしはきくんですか?

仮説も確認したところで、さて。

では、もともと調べたかったことを調べてみましょう。教員って、どんなつぶしが利くんですか? トップページから「キャリア分析ナビ (ベーシック版)」→「スタートする」→「選択」→「教育・研究の職業」で、小学校教員の「この職業を選ぶ」→「次へ進む」、と。

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すごい。5か4しかない。(昔の)通知表なら優等生。じゃあ、この小学校教員と近しい職業って何なんでしょう? 「次へ進む」とすると、 適職一覧が出てくる。

 

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小学校教員の適職一覧トップ5は、適合度70以上の職業。そのうちの4つは他種類の学校の教員・・・うーん。

中学校教員と、高校教員も調べてみましょうか。

 

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どの教員になっても、適職一覧トップ5の内、4つを「教員」が占めている。まあ、基本的に、つぶしはなかなかきかないと思ったほうが良い、 のかもしれませんね。


■あくまでもデータですよ?

以上、キャリアマトリックスをちょっと弄って遊んでみました。他にもいろいろと遊べるので、中学・高校のキャリア教育などで、 上手く使ってみると効果的な学習が進められる一助になるサイトなのではないかと思います。

「教員って、つぶしはきくんですか?」

というテーマでしたが、ひっぱって紹介するための「あおり」ですから。教員の方は、あんまり気になさらないでください。KKSにも 「教員やってました」って人居ますし、僕の知り合いでは、教員を辞めて台湾で薬剤師をやっている人、 教員を辞めてネパールで織物しながら生活してる人、などが居ます。

ま、人生いろいろ、島倉千代子、ということで(榊原)



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投稿者 kksblog : 2006年09月20日 07:36


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