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私学・私塾のための大勉強会

 私学・私塾のための大勉強会・第1回東京大会が、日教アロック及び吉備学習システム販売の主催で9月17日に開催され、学習塾、予備校、私立中学高校が学力向上に向けた取り組みを発表した。

公立中高一貫校対策センターの畠山一徳氏は、急増する公立中高一貫校が私学・私塾に及ぼす影響について、今年度入試の大きな目玉は、中学1年の入学者を募集すること。昨年度の状況を見ると、さいたま市立浦和中学校の出願倍率は25・23倍で、さいたま市の小6の5人に1人が浦和中を受験したことになる。千葉市立稲毛高校付属中学校の倍率も20・41倍で、5人に1人が受験しているなどと報告。

  受験料の安い公立中校一貫校には受験者が殺到し、公立中校一貫校受験のために塾に通う現象が起き、有名私立中に合格しながら公立中高一貫校に進んだ事例もある。公立中高一貫校の近くに塾を持っている場合は、「公立中高一貫校コースの開設をおすすめする」とした。

  市進予備校総括本部の小笠原宏司部長は、少子化により浪人が少なくなり現役生にシフトした予備校、大学入試の多様化により受験勉強の苦労を余りせず合格できる傾向の拡大、受験生が上位校に集まる2極化現象、などを説明しながら、市進予備校がはじめている映像配信授業を紹介した。これは、導入コスト、運用コストも安く、講義の合間に双方向で質問できるテレビ会議システムとのこと。

  また、小学校5年生から4年間登校拒否だった子どもが中学2年の3月に入塾し、現役で私立高校に合格、現在高校2年生で現役で国公立大学合格を目指している生徒の事例が紹介された。愛知県の数寄屋塾における実践で、まず英語は中学3年の1年間でニューホライズンの教科書1年から3年までを速習英語ソフトシステム「アロック」を活用しながらマスター。現在、英検2級合格を目指している。数学も1年間で小学校5年から中学3年までを吉備システムの確認テストを活用して終えた。

  登校拒否から立ち直り、現役で私立高校に合格した子どもの影響で、小学生の普通コースの子ども全員が中学受験コースに変更するなどし、立松孝子塾長は、「彼のおかげで、『やればできる』ということが信じられ、塾のレベルがどんどん上がっている」と語る。
  朝日塾小中高等学校、共栄学園中学高等学校、片山学園中学高等学校の実践も発表された。




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