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【とちぎ食の回廊】壬生・鹿沼
豊かな食材が観光資源
地域の食を守り続ける

いちご・かんぴょうの産地

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新品種「栃木i27号」は 5cmほどの大きな
サイズ
「みぶハイウェーパーク」ではかんぴょうの
歴史を学べる


いちごの生産量日本一の栃木県が今、新たな品種を開発した。さらに、今年は栃木にかんぴょうが伝来して300年の記念の年だ。食の宝庫栃木県は、「とちぎ『食』の回廊」として、10のテーマで、見て・食べて・体験する街道をPRしている。「歴史とロマンのかんぴょう街道」を中心に、栃木の"食"を生かした学習素材を探った。

いちご研究所で新品種育成に成功

  栃木市にある「栃木県農業試験場 いちご研究所」は、いちごの生産量日本一を誇る同県の要。栃木県は冬場の日照時間が多く、豊富で質の良い水は、水を多く使ういちごの生産に向いている。首都圏に近くすぐに出荷できることもメリット。

  昭和60年に「女峰」を生み出した研究所はおなじみの「とちおとめ」、観光用品種の「とちひめ」、夏秋どり品種の「なつおとめ」を開発。そして、「栃木@27号」を品種登録出願中だ。炭疽病、及び萎黄病に対する耐病性がとちおとめよりも強く、収量も多い。「再来年くらいには一般店舗に新商標として並ぶでしょう」と研究所の植木一博さんは話す。

かんぴょう伝来三百年 記念事業を夏に開催

  研究所から車を15分ほど走らせると壬生町の「みぶハイウェーパーク」に着く。「道の駅みぶ」内にあり、壬生パーキングエリアにも連結し、高速道路と一般道両方の利用者が交流できる情報発信基地だ。

  ここには、日本の収穫量が97%を誇る栃木県の「かんぴょう(夕顔)」の情報や加工食品を置いている。夏の限られた時期に夜中の2時くらいから「夕顔」を収穫し、1日で干して「かんぴょう」にするのがおいしいとされる。カルシウムや食物繊維が豊富なヘルシー食品だ。

  滋賀県から伝来して300年となる今年は、8月4日に記念事業を行う予定で、「かんぴょう料理コンテスト」のレシピを5月31日まで募集。担当者によると、学校の栄養士などの募集も待っているそうだ。

  また、いちご、かんぴょうだけではなく、この日は県西北部の「日光例幣使そば街道」にも足を伸ばした。鹿沼市の名物「にらそば」は、そばの上に「にら」が鎮座。誰もが一度手を止めるであろう姿だが、清流が流れる鹿沼のおいしい水で作ったそばと、新鮮なにらはさっぱりとして何度でも食べられる。現地に足を運んだからこそ、このおいしさに納得がいく。

【2012年4月16日号】

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