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文教市場 企業のスタンス
プリンタで“教育貢献”実現
日本HP(株)
デザインジェット・マーケティング部 斎藤 治氏

-高性能の大型プリンタを教育現場に低価格で-
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日本HP(株)
デザインジェット・マーケティング部 
斎藤治部長
 日本ヒューレット・パッカード株式会社では、昨年11月より「教育機関向けセットモデル」の販売を開始、教育現場に適した高性能・低価格のセットモデルを提供している。同社の文教市場に対するスタンスをデザインジェットマーケティング部斎藤治部長に聞いた。

 子どもたちの作品や教材を大きく印刷して掲示したり、行事の掲示物の印刷など  大判プリンタは学校で活用しやすいIT機器の一つといえる。しかしそのコストや本体価格の高価さが導入のネックになっていた。

 同社の提供する大判プリンタ「教育機関向けセットモデル・HPデザインジェット110プラス」は、純正用紙2本セットで、特別価格11万7600円(税込)という破格値で提供されている。さらに教育現場からの声を受け、学校・教育機関向け素材・テンプレートCD―ROM、横断幕・垂れ幕作成ソフトなども標準添付、「パソコンに詳しくない先生もすぐに使える」(斎藤氏)セット内容だ。その性能については、同社の大判プリンタがCAD(建築関係の図面出力)市場で7割超の導入率であることからも折り紙つきだ。

 本格的に同社が教育市場へ取り組み始めたのは04年からのこと。社会貢献活動の一つとして、プログラミング言語「スクイーク」を用いた子供向け教育プログラム『アランケイ・プロジェクト』を通じ、杉並区や長野県などの小中高校にPCの寄贈等を行ってきた(同プロジェクトは現在も進行中)。大判プリンタの教育市場への提供も同年のことで「教育機関向けセットモデル」のビジネスを度外視した価格設定は、本社の教育貢献への姿勢から可能になったという。

 「もともとはビジネス仕様だが、このタイプは教育現場の方に評判の良いモデル。小型で場所を取らず、カセット(給紙方法は4通り・最大100枚)が付属しているので、大判印刷と通常サイズでの印刷が同じプリンタで出力可能だ。通常、大判プリンタにはカセットはついていない。また、最大610o幅、10m超のプリントができるので、立ち看板や横断幕も作成できる。さらに大きいものも、分割印刷機能で対応できる」。

 印刷時間は高速モードで1枚90秒、標準モードで約6分程度。文字情報が中心の場合、「高速モード」印刷で十分という。写真が入る印刷は「標準モード」がおすすめだ。アート作品など長期の掲示保存が必要な時は、「高品質モード」を活用する。

 「ある小学校では体育の教材として、模範演技と児童の実技の分解写真を大判で印刷、フォームの違いを比較する、という使い方があった。こんな活用法があったのか、と非常に感動した。社会で白地図をプリントアウトして書き込んだり、教材の挿絵を拡大印刷するなど、様々な活用の可能性がある。ぜひプリンタを手軽に活用し、効果的な授業実践に役立てていただきたい」。

 特別価格での提供は3月までだが、4月以降も何らかの形で教育現場への貢献を継続するという。
(聞き手 西田理乃/吉木孝光)

【2006年2月4日号】


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