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“eテスティング”で意欲育む
アイエスエイ 国際教育研究所 WBT部 教育研修担当
橋本 眞一氏

-立場に応じたサポート必要-
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アイエスエイ国際教育研究所WBT部 教育研修担当  橋本眞一氏

 70年代から私立学校を中心に豊富な海外・国内留学プログラムを提供してきた、株式会社アイエスエイ。社会から見た魅力的な人材には、「コミュニケーション能力」「国際競争力」が必要であると、eラーニング(グローバル・イングリッシュ、イングリッシュ・ディスカバリー・オンライン)や、eテスティング(英語能力判定テストキャセック)を提供している。

 「英語教育には学校の授業をベースに、間違いを恐れず習得した内容を繰り返し応用する、実体験や疑似体験が大切」と述べるのは橋本眞一氏(同社WBT部教育研修担当)。留学制度は、実体験を通して将来の夢や目標に向かって進む生徒のエネルギーを育むが、eラーニングは「ネイティブの発音や言い回しをたくさん聴き、読み、書くための多くの時間と場所を提供する最適なプログラム」と説明する。

 そのeラーニングとの併用で、より効果的な生徒の学びを可能にするのがeテスティング。時間と場所を選ばないこの学力測定プログラムは、他の検定や模試と比べても安価で手軽な受験を実現。

 同氏は「蓄積される受験データは、受験生個人の財産であるだけでなく、学校の教育方針や成果目標に対する達成度を確認できるうえ、今後どのような指導を行えばよいのか、教育指標としても活用ができる」と学校側の利点を説く。

 では、eラーニング・eテスティングの成功のポイントはどこにあるのか。同氏は「プログラムが良いものであっても利用されなければただの箱。eラーニングやeテスティングの効果を引き出すのは生徒のモチベーションと先生や保護者の学習支援があってこそ。いつ、どこで、どのように、なぜ使うのかを関係者が理解して実践することが大きな成果を生む。どうすれば使う人が満足できるか、そのためにはどのように教育現場をサポートすれば良いのかを考えている」と述べた。

 同社では管理職を含めた教職員を対象に、コンピュータへの苦手意識を払拭するための操作・運営向上研修や、システム導入後のディスカッション、導入・指導事例研究会などを実施。効果的なeラーニングの学習運営方法を研究している。

 「eラーニングの更なる普及のためには、そこで学んだことが科目の単位や資格として認定されるシステムの進展が非常に効果的。依然としてeラーニングやeテスティングを知らない保護者や学校も多いが、これからも各製品を通じて『これだけ力が伸びるんだ』と驚く生徒・先生や保護者の顔を見たい。今後はeラーニングのプログラムだけでなく、より良い指導・運営方法や効果的な学習支援について全国の成功事例を踏まえた研究・開発を行っていく」と語った。

 同社のeラーニング・eテスティングプログラムは高校を中心に100校を超える全国の学校に導入されている。

【2005年10月8日号】


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