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窪田 昇氏 |
インターネットを使った調べ学習に、文書作成ソフトやプレゼンテーションソフトを活用した成果物の提出や発表など、IT機器を利用した授業展開はもはや当たり前の授業風景だ。今後は、授業の中でいかにITツールを効果的に使うか、どのような学びを実現するかが注目されている。翻訳ソフト「コリャ英和!シリーズ」や「システムソフト電子辞典シリーズ」の開発・販売などを行ってきたロゴヴィスタ株式会社は、11月下旬、「ロゴヴィスタ電子辞典シリーズ」のリニューアル第2弾として、新たに9タイトルを販売開始する。これまで、教育からビジネスの現場まで幅広く「言葉」の世界を優れたツールで支えてきた窪田昇氏(同社取締役・企画部部長)に話を聞いた。
■複数の辞典を一挙に検索 |
「串刺し検索」で幅広い知識吸収 |
「ロゴヴィスタ電子辞典シリーズ」は、信頼できる書籍の辞典を豊富な機能を加えてデジタル化したもので、96年の販売開始以来、販売総数80万本を超えた「システムソフト電子辞典シリーズ」を引き継いだ新シリーズだ。ウィンドウズ版とマック版が用意されているこのシリーズは、既に大学・教育委員会などの教育機関や特許庁などの官公庁、企業、大使館などで数多く利用されている。リニューアルの第1弾製品は今年の7月下旬に30タイトルの販売を開始した。ダウンロード販売の拡充や新価格の実現、おすすめセット商品の誕生等、ユーザの満足度を高める試みが随所に見られ、様々なユーザに幅広く活用されている。
■アプリケーションとの連携で
効果的な学習環境を パソコン電子辞典の特長は、ネットやアプリケーション上で調べたい語句が出てきた際に、検索ソフトを使って瞬時に調べたり、複数の辞典を一度に調べられる点にある。
「興味のある語句は『LogoVista辞典ブラウザ』の検索ウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップするだけで素早く簡単に調べられます。また、『串刺し検索』機能を使えば、複数の辞典をグループ化して一度にまとめて検索したり、ワードやIEなどよく使うアプリケーションにツールバーを組み込み、作業中に調べたい語句をその場で検索することも可能です」と窪田氏は語る。
また検索条件を「前方一致」「後方一致」「完全一致」「クロス」など用途に応じて9通りに設定できるなど、携帯電子辞書より豊富な機能を持ちPCならではの学びの実現、利便性が向上する。
購入時にユーザ登録を行えば検索ソフトの更新時に自動でアップデートが行われる「オンラインアップデート」(無償)を全面採用したことで、常に使い勝手の良い最新の検索ソフトを利用できる環境を提供する。
■価格もリニューアル 「検索ソフトなど書籍にはない機能やサービスの充実から、これまでお店に並ぶパソコン用電子辞典の多くが、書籍よりも2、3割高い価格設定となっていたが、今回のリニューアルにともない私たちの製品はパッケージ価格を書籍と同程度までに抑えました。また利便性という観点から去年の夏から始めたダウンロード販売にも今後はさらに力を入れていきます」。
必要な時に安価で提供できるダウンロード販売を同社ではリニューアルに合わせて拡充。パッケージ版よりも安価で提供できるため、教育関係者にとっても、これまで以上に利用し易くなった。
■基礎学習セット
PC電子辞典の入り口に 「基礎学習セット」(2000本限定)はデイリーコンサイス英和和英辞典、必携用字用語辞典第四版、新明解国語辞典第五版の3冊がセットになり、5880円(税込)。それぞれを別々に購入するのに比べ、およそ3分の1の値段に抑えられており、学校でも導入しやすい価格帯になっている。
「『基礎学習セット』は特に小中高校生の方々にお勧めです。普段利用する基本的な辞典に慣れてから、専門的な辞典へと使用の幅を広げていって欲しい。専門的な辞典は木に例えると枝葉になるが、この『基礎学習セット』は辞典の幹に相当する、基本的でよく使う単語を辞書にしたセットものです。今後、ロゴヴィスタはビジネスの大きな柱である翻訳ソフトに加え、電子辞典ソフトを新たな柱にしたい。パソコン電子辞典は使ってみて始めてその使い勝手の良さがわかるもの。是非皆さんに使っていただきたい」。
同社では今後もビジネス、学習、実用といった目的に合わせ順次幅広く電子辞典を販売していく予定で、将来は100種類の辞典を揃えるという。このほか同社の製品には出荷累計190万本を超える翻訳ソフト「コリャ英和!シリーズ」も用意している。
【2005年11月5日号】