筆者のスマホ率調査で、中学生が5割、高校生が9割を超えた。まさに「スマホ時代到来」である。冬休みの現役高校生5人に、「スマホと自分たち」というテーマで話してもらった。
―スマホはいつも?
「バイブに反応できるように、常に触ってる」
「みんなの会話、チェックしとかなくちゃ不安」
「気づいたら朝3時。『うちら依存かも』って(LINEで)話した」
―イヤになることも?
「そりゃもう!」
「うん、しょっちゅう」
「ちょっとのんびりさせて、とか(笑)」
「最近、LINE疲れとかスマホ疲れとかよく言うけど、ホンマそれ」
「時々、『もうイヤ!』ってなる。この前スマホを壁に投げつけた(笑)」
―やめられない?
「やめたら人間関係、微妙になりそうだし…」
「会話に入らないと、友達なくす」
「既読ついたらとりあえず返事」
「最近は友達みんなLINEしているから、高校生必須アイテム」
「クラス女子全員でグループチャットやっているから、参加しとかないと空気読めなくなる」
■特別でなく日常
つまり、スマホは特別なことではなく、人間関係を保つための重要な「日常」なのである。
学校では、生徒達、特に女子生徒は、互いに気を遣いながら、常に行動を共にする。トイレにまで連れ立っていく。
昔の子どもたちは、家に帰れば解放された。それが今は、スマホを介して、帰宅後、寝るまで続くのだ。壁に投げつけたくもなるだろう。
■スマホ依存ではなく「友達」依存
「私はスマホにもLINEにも依存してない。友達と繋がっていたいだけ」
彼女は寝るまでずっと、食事中も入浴中もスマホに触っている、典型的なスマホ依存。だが頑強に「自分はスマホ依存ではない」という。
「別にスマホがなくても大丈夫。いつでも友達と繋がっていたいけど、別の形で繋がれるなら、スマホはいらない」
彼女の言葉に一同大きく頷いた。スマホが最も影響を与えているのは、彼女が言うように、仲間とのコミュニケーションなのだ。
携帯電話のメールにより、帰宅後も繋がることが可能になり、さらにスマホ(LINE)で、瞬時に複数で会話ができるようになった。学校では黙っていても一緒にいるだけで仲間意識を満たすことが可能だが、LINEで発言しないのは不在と同じ。しかし、場違いな発言をすると立場が危うくなる。寝るまでずっと気を遣って……。そのストレスたるや、考えただけでぞっとする……。
私の問題意識が明確になってきた。次回はこのあたりを詳しく。(続く)
【2014年2月3日号】
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