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スマホ時代到来(2) 〜今、大人が知っておきたいこと〜兵庫県立大学 准教授 竹内和雄

子どもとスマホの「今」

スマホ LINE

LINEは必須

 今回は、意外と知られていない「スマホが危険な理由」を紹介する。

■フィルタリング未設定

  ガラケー(昔の携帯電話)は親の承諾がなければフィルタリングを外すことができず、出会い系サイトやアダルトサイトに子どもたちはアクセス不可で、悪意のある大人と接触することもなかった。

  一方、スマホの場合はWi‐Fiからも接続できるので、フィルタリングを意識せずに通信できてしまい、危険である。

  さらに、子どもたちは「LINEができる」ことを最低条件にしているので、フィルタリング自体、設定しない場合が多い。

■世界標準アプリ

  スマホは、アプリをダウンロードしていろいろな機能を使えるようにしていく。この機能は世界標準である。

  日本では、日本のルールで携帯電話を使ってきた。例えば写真を撮るときのシャッター音は鳴らなくする設定は、基本的にはできない。これは日本独自のルールだったため、世界標準では意識されていない。

  具体的に言うと、シャッター音を鳴らさずに写真を撮ることができるようになった。

  あまり言われていないが、最近の盗撮事件の多さはこのことと関連が深いと思っている。

■高性能・高操作性

  スマホは非常に高性能なため、1台でいろいろなことができてしまう。リアルなゲームから動画視聴に至るまで、今までのガラケーでは考えられないくらいのことが簡単にできる。

  ネットと高速で繋がるので、情報収集も簡単だ。そのため私の研究室に出入りする学生たちのうち、新聞を読むのは皆無。ほとんどがYahoo!NEWSなどでニュースを確認している。

  動画視聴も多い。小学生でも、見逃したアニメはネット上で探して見ていると言う。

  最近、著作権法が改正され、状況が少し変化しているようだが、基本的な流れは変わっていない。そのため、スマホに依存してしまう生徒が増えてきている。「スマホ中毒」の方が的確な表現かもしれない。

■スマホだけではない!

  危険なのはスマホだけではない。

  小学校での聞き取り調査で、小学生の遊びにネットが強く影響を与えていることがわかった。小学生は、DSをネットに繋げて楽しんでいる。それぞれが自宅にいて、ネット上でゲームに参加している。はやっているのはマリオカートと呼ばれる任天堂のレースゲームである。彼らは部屋で無線LANを利用している。もちろん、親が設定しているのを無断借用しているだけだが

【2013年7月1日号】

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