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■受け入れ先は
自分で探す
「キャリアデザイン学部」は、キャリアアドバイザーなど「他人のキャリアを支援する」専門職に就ける人材育成と共に、「自分のキャリアを見つめなおしたい」という目的を持つ学生が学ぶ場となっています。
「キャリア」とは、資格や経験だけを意味するのではなく、仕事、家族、友だち、コミュニティなど、社会的活動や組織の一員として、自分の能力を発揮し、自分自身の人生を生きていく「自分らしい生き方」を意味します。「自分らしい生き方」を知るために、どのような知識、技術を身につければよいかを考え、実践することが「キャリアデザイン」です。
「入門ゼミ」の合宿では、自己診断テスト、ワークショップ、グループワーク、職人や企業人講話などのプログラムが用意されています。これらはすべて、自分自身を見つめ直し、自分にとって「キャリア」とは何かを考える材料となります。
ワークショップでは「サラリーマンにとって理想の職場とは?」「フリーターを考える」「夢、理想、ドリーム」などのテーマ(毎年変わります)から興味のある2テーマを選んで参加します。ここで「自分さがし」のヒントを見つけ、自分に関する小論文(作文)にまとめます。
本学部では現場で学ぶことを重視しており、「キャリア体験学習」は、主に職業経験のない学生を対象とした実習プログラム(インターンシップ)です。現場に出かけ、仕事の現場で直接学びます。
学生の白主的取り組みの場としても位置づけていますので、大学が受入機関を紹介するほか、自分自身で出かけ交渉をして体験学習先を開拓することもあります。受入先は多彩で、組織的には民間・NPO(非営利組織)・公的の三つのセクタを、業務内容では人事・企画・広報・営業・ホスピタリティ・システム・制作・編集・教育・調査研究などを、規模的にも大組織をはじめ中小中堅企業や新進気鋭のベンチャー企業など対象としています。将来的には海外におけるキャリア形成の現場に出かけることも検討中です。
2003年から学んでいる一期生とは、一緒に学部を作っている感じがしますね。学部の行事やプログラムにサポーターとして関与してくれたり、企業に後援を頼セミナーやイベントを行ったりする学生も登場してきました。物事を実施するには、「交渉」したり「根回し」しながら「最後までやり抜く」ことが必要ですから、企画力やコミュニケーション能力、人をまとめる力が非常についてきていると思います。
法政大学キャリアデザイン学部
http://cd.i.hosei.ac.jp/index.cfm/
【2005年8月6日号】
【キャリア教育】