▲端末を学内などに提出されている新図書館の完成予想図に向けると、建物の様子が立体で表現される |
▲新設予定の英語教育学科を紹介する アプリ画面 |
玉川大学・玉川学園は独自のスマートフォンアプリ「TAMAGAWA」を開発し、今年4月から提供を開始した。
同アプリはAndroidとiOSに対応。コンテンツは、玉川学園の児童・生徒・学生をはじめ、卒業生・学校関係者・入学志望者などに向けて、同学園の教育活動や研究内容などを伝えるもの。
アプリの特徴は、コンテンツにAR(拡張現実)を導入していることだ。AR導入について滝田宣宏氏(玉川学園教育企画部キャンパスインフォメーションセンター)は「スマートフォンやタブレットの普及によって、AR技術が容易に提供できるようになりました。アプリでは『体感』と『情緒面への訴求』をキーワードに、ARを活用して本学の魅力を表現しようと試みました」と話す。
ARを活用したコンテンツは、2つ提供されている。
1つは2015年4月の利用開始を目指して建築中の図書館・講義室・研究室を含む「大学教育棟2014」の紹介だ。
新図書館の建築工事が正門付近で大規模に行われているため、通学時に正門を通る児童・生徒・学生は新図書館への関心が高い。そこで、建物の完成イメージをいち早く伝えたいという思いから作られた。
アプリでは、建物の完成イメージの3Dモデル、実写とコンピュータグラフィックとの組み合わせによる外観と内部の360度パノラマ表現、マーカー(任意の図形)を読み込むことで現れる建物の立体画像を見ることができる。
「アプリのAR機能は、教職員や学生から非常に興味深く注目していただいています。また、AR活用の今後の発展性にも関心を持つ人も少なくありません」(滝田氏)
もう1つのARコンテンツは、2015年4月に開設予定(2015年4月設置届出中)の2学科(文学部英語教育学科、工学部エンジニアリングデザイン学科)の紹介だ。
新学科を紹介するパンフレットの表紙や本文の見開きページに、端末をかざしてマーカーを読み込むと関連動画が端末画面に再生される。
今後は、コンテンツを随時更新していくことに加え、「大学教育棟2014」の工事進捗に合わせて、実写映像への切り替えも可能とさせていく考えだ。
また、新しいコンテンツの追加も検討中だ。
「学生と協力しながら参加型のARコンテンツづくりを行うことも想定しています。現在、実現に向けて、学生にヒアリングを行っているところです」(滝田氏)
玉川大学・玉川学園では、2013年4月にHPをリニューアルした。新しいHPでは、全ページでレスポンシブ・ウェブデザイン(1つのファイルでPC、スマートフォン、タブレット端末など多様なデバイス画面に同じコンテンツを表示させる手法)を導入し、ユーザーにとっての「見やすさ」「使いやすさ」を追求している。
滝田氏は「HP、学校案内の冊子、そしてARアプリを併用することで、本学の魅力を一層、楽しく分かりやすく表現していきたい」と話した。
【2014年7月7日】
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