学生・教職員に生涯ID ポータルサイトも整備
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「アカンサスポータル」のトップ画面 |
金沢大学は、平成18年度から学生にノートPCを必携としている。理系・文系を問わず「高度情報化時代に対応できる情報処理の基礎能力・総合力を持った人材育成」が不可欠との考えからだ。
PC必携化にともない、ノートPCを学内で安全安心に使えるように無線LANネットワークを整備するとともに、ICT活用ためのポータルサイト「アカンサスポータル」を整備した。このアカンサスポータルは、学生および教職員にワンストップのICTサービスを提供している。
学生は、大学からの各種連絡、個別連絡、時間割の表示、学生証を使っての出席管理(各教室には端末が設置)、休講・補講通知、スケジューラー、SNS、LMS(学習管理システム)や学内の各種サービスへのリンク(履修登録、Webシラバスなど)が用意されている。
教職員には、学生との連絡、学生への情報掲載、学内の各種サービスへのリンク(成績入力、シラバス入力、給与明細や年末調整、予算執行支援、電子職員録など)が提供されている。
メールアドレスをアカンサスポータルに登録することで、学籍番号だけ連絡を取ることが可能だ。
生涯IDを使い シングルサインオン
金沢大学は学生と教職員に対して、生涯IDである「金沢大学ID」を発行している。学生と教職員は金沢大学IDを使い、アカンサスポータルにログインすることで、同大学が提供するほぼすべてのICTサービスを利用できる。
アカンサスポータルでは、シングルサインオンを採用しているため、学生・教職員は金沢大学IDを用いてリンク先の各サービスを利用することができ、サービスごとに異なるIDを使う必要はない。
「学生・教職員は、アカンサスポータルの稼働により、大学からの情報を取得する場所が分かりやすくなりました。また大学側でも、シングルサインオンによって、各部署でIDやパスワード発行などの業務を行う必要がなくなりました」(金沢大学総合メディア基盤センター 森祥寛氏)
ICT関連の相談 専用カウンター設置
金沢大学では学生のPC活用をサポートするため「パソコン相談カウンター」を平成25年4月に設置した。同大学に関するICT関連のトラブルや質問であれば、どのような内容であっても受け付けている。
「ICTで分からないことがあれば、まずはパソコン相談カウンターに相談すればよいというスタンスです。重要なのは、学生や教職員がどこに聞けばいいか分からず、あちこちの窓口に問い合せをしたり、たらい回しにされるのを避けることです」(森氏)
このように、金沢大学では、学生・教職員のICT活用環境整備を積極的に進めている。
今後、新システムの導入あるいはシステムを更新する際は、アカンサスポータルと連携させていく考えだ。
「連携は、各システムの導入や開発という面から考えると、余計な手間がかかるように見えますが、大学全体としては、経費の削減、業務の見直し、サービスの向上などに、非常に効果があると考えています」(森氏)
【2014年3月3日】
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