教員向け講習会でマイコン活用 
石川県



  「2003年度から情報科が新設されます。一層制御とプログラミングの内容も深化していくでしょう」というのは、石川県教育センター・寺西孝文先生。寺西先生は現在、産業教育担当教職員向けの研修で講師を務めている。
 工業高校教員向けの講習には全10講座を設置。ヤングレーザー加工技術からインターネットセキュリティ、ネットワーク構築など、工業高校教員に必要なノウハウを取り入れており、少人数クラスでの講義・実習を行っている。

 「現在、製作課題の複雑化やロボットコンテストなどにおける作品内容の高度化が起因し、工業高校の生徒の技術習得に対する意欲も高まりつつある」と、ワンチップマイコンやPLDによるロジック設計入門への応募は年々増えてきているという。

 PLDによるロジック設計入門では、書き換え可能なIC(PLD)を使用してロジック設計法から設計ツール操作、書き込みなどを習得する。製作課題はマイコン(Z80)用外部インターフェースコントローラ。一方、ワンチップマイコン(活用編)ではA/D内蔵PICマイコンによる計測アダプタの製作を実施する。パソコン接続にはシリアルポートを用い、C言語によるデータ転送処理プログラムを習得。内部アーキテクチャとアセンブラプログラムの定着を図る。

 センターでは実施当初、テキストなどで講義内容を研究してきた。そのひとつPICに関する解説書「PICワンチップマイコン」(マイクロアプリケーションラボラトリー)では、16F84の機能を忠実に解説。ハードウェアの実測例や応用例、計算例、プログラム構造からプログラミングのコツまでを幅広く紹介している。基礎編、応用編が用意。応用編のプログラム例のほとんどは、同社キットMK165PICアプリケーション評価ボードを用いて実験している。

 またPICマイコン技術を短期で修得できるPICトレーニングセット「FIRST PICk」を提供。実験基盤にはPICの書き込み器と簡単なデバック機能、評価回路がすべて搭載されている。3万2500円。
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