■ 時間・コスト削減で
学校を支援
これを両面印刷のスピードアップにより、時間とコストの両方を削減し、学校を支援しようと意気込む株式会社リコーが開発し提案するプリンターが、「IPSiO G」シリーズ。
リコーのα販売グループリーダーの上草憲昭氏によると「A4フルページカラー8・5枚/分、A4モノクロ14枚/分はぜひ注目してもらいたい超高速出力」とのこと。確かに両面印刷をカラーで行ってもらうと、紙の動きに止まる場面がなくスムーズな動き。また、仕上がった紙をこすってみても指に色がつかず、印刷直後生徒に渡す場面が多いと考えられる授業内での活用にも十分という印象だ。
「これは・安定紙送り・・用紙後端部印刷・・GELJETビスカスインク(速乾性・クリア定着性)・という機能が支えていて、それぞれの機能がバランスよく集約されたことで可能になりました」
また、「提示型教材を活用する場面が増えると予想される今後の授業では、プレゼン時よく配布資料で使われる複数の提示画面を縮小し1枚の紙に一覧できるよう集約して印刷する機能・集約印刷・に注目して欲しい。さらに目次がわりのサムネイルとして、また散乱を防ぐ意味でも有効活用できるはず」
発展学習の資料や、先生自作のプレゼンなど、ページ数が多いものを配布する時に威力を発揮する。
更に、最近ますます注目を集めつつある環境問題だが・再生紙対応・・カートリッジ回収・など環境に配慮した対応もとっている。
総合的学習で環境をテーマに取り上げる学校が多い中で、日々の生活の中で身近に使うプリンタを通じ、教育的にも考えさせられる企業姿勢といえる。今後の展開にも注目したい。
■ 新しい授業シーン
今だからこそ可能
これまで、新機能の付加をアピールすることに熱心だった関連メーカーだが、LANも含め、学校内でのIT環境が整備され、情報機器が日常化しつつある今、もはや、目新しさだけではユーザーを納得させることができない。
教員自身も関連機器の機能を使いこなすため、お互いの実践事例など情報交換に苦心している中、どのような生徒を対象に、どのような指導場面で、どのような使い方をするのか、より具体的なイメージを持った開発、提案が求められている。
人間にしかできないヒューマンタッチな部分と、標準化することでより効率アップと均等な教育を実現でする一つの方法として、紙媒体とデジタル媒体とのメディアミックスへの取り組みがある。
実際、上草氏は企業内研修に携わる一方、電子ボードなど先鋭的な教育機器の活用提案にも取り組んできており、「今この環境だからこそ・紙・と・デジタル機器・のメディアミックスを重視したいのです。膨大なデータを扱うことを得意とするデジタル、携帯性に優れ、自在性、価格に有利な紙をうまく組合せることでこそ、新しい授業シーンに貢献できるはず。
今回、リコーが提案する、プリント教材をDBに持ち、随時、各教室で必要な内容のものを取り出すことができるようになった、このモデルは、それをより現実のものにしたと自負している」と述べる。