平成7年から学生を対象に始まり、今年で第11回を迎えた学生CGコンテスト。今回は小学生から大学院生まで、1379作品が寄せられた。
応募部門は、「静止画部門」、「動画部門」、「インタラクティブ部門」の3部門。アート・デザイン・工業分野等のジャンルを問わず、いかに新しい表現を追及しているかを評価している。
2年連続の受賞 となった林君 |
U-18賞 最優秀賞 「BLACK FOG」 林 俊作/大阪市立梅南中学校 普通科1年 |
受賞した林君は、用意されている3部門のうち、「静止画部門」と「動画部門」に応募。線画やCG、アニメーションに筆を使い描くドローイング、と手法にこだわらずに作品を作っている。
「ドローイングは身体を使って描くのでスポーツみたいで楽しい。CGはマウスを使っているから描いている感じはしないけど、自分が出したい色がすぐに出て良い。アニメーションは映像なので表現したい想いが形になりやすい」と、林君は作品製作への想いを語り、表現することの大切さを丁寧に教えてくれた。
「アニメーションは伝わり易いけど、『手抜きでも良いかな』とは思いたくない。静止画と同じように、一つの場面をとってみても絵になるようにしたい。毎日描き続けて、描くエネルギーを尽き果たすまで、これからも描いていきたい」。
林君のお父さんの林貞三さんは、デザイン学校の講師も勤めるイラストレーター。林君は幼い頃から絵画に触れて育ったと貞三さんは語る。
「子どもの頃から家にある画材で遊んでいたが、7年ほど前から私のパソコンを使うようになった。子どもは頭がやわらかく、扱い方を少し教えただけで、あっという間に一人で使えるようになったので驚いた。心身ともに健康でないと長続きしないので、運動もしながら絵を描いていって欲しい」と、親として嬉しい反面、懸命に絵と向き合う息子を気遣っていた。4月には初の個展を大阪で開催する林君。今後の活躍が楽しみだ。
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静止画部門 最優秀賞 「PLANTS」 西村昌史/九州大学 芸術工学部 画像設計学科4年 | 動画部門 最優秀賞 「診察室」 大山慶/東京造形大学大学院 造形学部デザイン学科1年 |
インタラクティブ部門 最優秀賞 「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」 津島岳央/多摩美術大学 美術学部情報デザイン学科4年 |
■問合先
CG―ARTS協会「学生CGコンテスト事務局」 http://www.cgarts.or.jp/scg/
03・3535・3501
【2006年3月4日号】