■算数・数学の得点は
世界第3位と5位
まず、中学2年生の数学の平均得点は570点で世界第5位。1位シンガポール、2位韓国、3位香港、4位台湾、5位日本の順で、平均得点は4位の台湾より15点低く、6位のベルギーより33点高い。
小学校4年生の算数の平均得点は565点で世界第3位。1位シンガポール、2位香港、3位日本の順で、平均得点は2位の香港より10点低い。
■小4算数で
英国が飛躍
日本の中学2年生の数学の平均得点は、99年調査より9点、95年調査より11点低くなった。99年調査に比べ、平均得点が高くなったのはフィリピンの33点、イスラエル29点、リトアニア20点など。なお、アメリカは99年調査より3点、95年調査より12点上昇、韓国も99年調査より2点、95年調査より8点上昇した。シンガポールは99年調査より1点上昇したが、95年調査に比べると3点減少した。
小学校4年生の算数の平均得点は95年調査より3点低くなったが、統計上の誤差を考慮すると有意差はない。なお、イギリスは95年調査に比べ、平均得点が47点も高くなった。逆にノルウェーは25点低くなった。
■理科の得点は
世界第3位と6位
中学2年生の理科の平均得点は552点で、シンガポール、台湾、韓国、香港、エストニアに次いで日本は第6位。
小学校4年生の理科の平均得点は543点でシンガポール、台湾に次いで第3位。
アメリカ、イギリスの世界順位は数学に比べて高く、小学4年生で6位と5位を占めている。
■小4理科
10点低下
中学2年生の理科の得点は99年調査に比べ2点高く、95年調査に比べると2点低下と有意差は認められない。しかし、順位は95年2位、99年4位、今回6位と落ち込んでいる。
小学校4年生の理科の得点は、95年調査よりも10点下がり、順位も2位から3位に下がった。
■「勉強の楽しさ」実感
最下位グループ
数学の勉強が楽しいと「強くそう思う」と答えた生徒の割合は9%で国際平均値の29%に比べ大幅に低い。ただし、99年調査の6%、95年の5%に比べると有意に高くなっている。また、算数の勉強を楽しいと「強くそう思う」児童の割合も29%と、国際平均値の50%に比べ大幅に低い。
「希望の職業につくために数学で良い成績を取る」、「数学の勉強への積極性」、「数学の勉強に対する自信」などについても積極的な回答は国際平均値に比べてかなり低い。
■勉強の楽しさ−理科
中学2年生が理科の勉強が楽しいと「強くそう思う」割合は19%で国際平均値の44%に比べかなり低いが、99年及び95年調査の8%に比べて、有意に高くなっている。児童が理科の勉強が楽しいと「強くそう思う」割合も45%で、国際平均値の55%をかなり下回るが、95年調査の38%と比べると有意に高い。
一方、「希望の職業につくために理科で良い成績を取る」、「理科の勉強への積極性」、「理科の勉強に対する自信」などについても積極的な回答も国際平均値に比べてかなり低く、数学同様、最下位クラスである。
■1日の過ごし方
中学2年生の学校外での1日の時間の過ごし方について、宿題をする時間は日本は1・0時間で46か国中最も少ない。家の仕事をする時間も0・6時間で最下位から2番目、友達と遊んだり話したりする、またインターネットを使う時間も国際平均値より低く、反対にテレビやビデオを見る時間は2・7時間と46か国中最も多い。
小学校4年生もほぼ同様の結果で、宿題をする時間は世界最下位クラスでテレビやビデオを見る時間は世界最高位クラス。友達と遊んだり話をしたりする時間は国際平均値を若干上回る。
【2005年2月5日号】