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新学習指導要領案公表

「イオン」「赤とんぼ」「古典」など

 

 平成20年1月17日の中央教育審議会答申に基づき、学校教育法施行規則の一部を改正する省令案並びに幼稚園教育要領案、小学校学習指導要領案及び中学校学習指導要領案が2月15日、公表された。改正案では、小学校及び中学校の各教科等の授業時数が増加している。小学校では1学年で68単位、2学年で70単位、3〜6学年で各35単位増加。外国語活動を追加したほか、各教科での基礎学力とそれを活用する場面を重視している。
  国語科では、記録、報告、解説、推薦等の活動を充実。ことわざや故事成語、古文・漢文の音読など古典に関する指導も充実する。
  社会科では、47都道府県の名称と位置、世界の主な大陸と海洋、主な国の名称と位置など、生活の基盤となる知識についての学習を充実させる。
  理科では、小・中学校を通じた内容の一貫性を重視、必要な指導内容を充実する。例として、小学校では人の体のつくり、中学校ではイオンや遺伝子の規則性、進化等。
  音楽の歌唱教材では、小学校では必ず指導する曲数を増加、中学校では「赤とんぼ」、「荒城の月」など具体的に規定した。和楽器音楽に関する鑑賞は、小学校高学年から3〜6学年に移行、民謡、長唄など我が国の伝統的な歌唱の指導を重視する。
  外国語活動では、小学校では音声面を中心とし、コミュニケーション能力の素地を育成する。中学校では語数を、現行の900語程度から1200語程度に増加する。また、外国語で発信し得る内容の充実を図る観点から、教材の題材に日本の伝統文化や自然科学を追加する。「聞く・話す」の項目から「慣れ親しむ」ことは目標から削除される。
  中学校「技術・家庭科」の「技術分野」では、エネルギー変換に関する技術、生物育成に関する技術、ディジタル作品の設計・制作を選択から必修とする。また著作権や発言した情報に対する責任など「情報モラル」教育も扱う。「家庭分野」では、「幼児との触れ合いと関わり方の工夫、日常食や地域の食材を生かした調理」を選択から必修とするなどが盛り込まれた。
  文部科学省では、パブリックコメントを募集している。3月16日必着。
▽意見提出方法
電子メール
kyokyo@mext.go.jp
郵送(〒100―8959 東京都千代田区霞が関3―2―2文部科学省初等中等教育局教育課程課教育課程企画室宛)、FAX 03・6734・3734
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/02/08021505.htm

【2008年3月8日号】

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