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教科「情報」を選択教科に

全国高等学校長協会が文科省に要望書

  教科「情報」を選択にすべきとする意見が多い−−
 全国高等学校長協会(島宮道男会長)は、平成18年6月に現行教育課程の成果と課題を確認するため、各都道府県を対象に「次期学習指導要領改訂に向けての教育課程の研究」と題する研究調査を実施。
  
  その結果をもとに、9月27日付で中央教育審議会に、「学習指導要領改訂に向けて(お願い)」と題し、@必履修科目名の単位数の一律指定の解除、A総合的な学習の時間の内容及び単位数の学校裁量幅の拡大、B教科「情報」の教科としての存続を疑問視する意見が多い、といった要望書を提出していたことが全国高等学校協会への取材で分かった。

 要望書の内容はこちら

 調査は記述式で、各都道府県の教育課程研究担当校が県内の10校程度をとりまとめる形で実施した。そして、総合学習、教科「情報」、学力向上への取り組み、学校5日制と授業時数の確保などについて、実施しての成果、課題、教育効果を上げる実施方法、次期学習指導要領への要望をまとめた。

 総合学習への次期学習指導要領への要望では、「履修単位数についての学校裁量」が26県と最も多く、次いで「実施の有無について学校裁量」を16県が挙げた。

 また、教科「情報」への次期要領への要望は、「選択にするべき」が19県で最も多く、次いで「単位数の弾力化」(意見例:0・5単位など)を求める意見が10県に及んだ。

 学力向上に関する要望では、「必履修科目の単位数を減らす」が最も多く29県、次いで「必履修科目の数を減らす」が22県で必履修科目の数や単位数の減少を求める声が多かった。
 生徒の多様化に対応するために、学校裁量幅の拡大や必修のしばりの緩和が必要とする意見が全体に多くなっている。

 総合的な学習の時間の取り組みについて
     次期学習指導要領改訂における扱い方についての要望

 A 現行のままでよい           4県
 B 実施の有無について学校裁量   16県
 C 履修単位数について学校裁量   26県
 D 代替措置  必要16県 必要なし  3県
 E 実施形態、実施内容の弾力化    7県
   (集中講義形式、授業の補充的な内容を可能に)
 F 廃止                   4県

教科「情報」の取り組みについて
      次期学習指導要領における扱い方についての要望

 A 現行の維持                                6県
 B 選択にするべき                            19県
 C 単位数の弾力化                           10県
 D 内容について、中学校との整合性を図る      4県
 E 集中講義など実施形態の弾力化               9県
 F「総合的な学習の時間」や他教科との連携      4県
 G 代替を認めてほしい                          2県
 H 情報モラルに特化する、または新教科を作る 6県
 I 廃止。                                       1県



【教育家庭新聞社 2007年4月】


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