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教員のITスキル向上へ
研修、情報モラル教育を推進

 東京都の教育情報科の取り組みについて、東京都教育庁の宮下治主任指導主事、永浜裕之指導主事に話を聞いた。

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 校内LANをはじめとしたハードウェア整備を少しずつでも推進していきたい、と考えており、現在、前向きに検討を進めている。

 一方、今できることとして、教員のITスキルの向上、情報モラル教育の充実に力を注いでいる。

 教員のITスキルの向上については、IT教育普及支援校を来年度予算で22校に拡充する。この22校を核にして、それぞれ普及支援校が10数校の都立学校を受け持ち、全体として教員のITスキルのレベルアップを図るべく努力する。支援校の校長への趣旨の徹底とともに、校長連絡会を通じて全都立学校の校長に周知した。できるだけ早期にコンピュータを活用して教科指導できる教員の割合を100%にしたいと考えている。普及支援校には教科「情報」の教員を一人加配している。

 教員のスキル向上のため、東京都はICTスキルアッププログラムを今年度から採用し実施している。IT教育普及支援校の教員もその研修を受講し、学校に戻って校内研修で校内の全教員に対して研修することも行っている。普及支援校のすべての教員はICTスキルアッププログラムを受講していることになる。

 また、小中学校を対象に、情報モラル教育実践モデル校を各区市町村に概ね1校ずつ指定し(全体で50校)、各教科の授業場面で子どもたちに情報モラルの育成を図っている。都が全都立・区市町村立学校に配布した情報モラル指導資料が役立ち、使い込んで頂いている。管理職用の指導・助言資料も作成中で、年度内に全学校に配布する予定である。さらに、年度末に各校から上がってくる情報モラルの実践事例を都教委のホームページで公開する予定である。

 情報モラル教育やITの教育利用について関心が非常に高まっていると感じている。


【2006年1月1日号】


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