平成15年度から高校で必修選択として履修が開始された教科「情報」が、国立大学の東京農工大学情報コミュニケーション工学科と愛知教育大学情報教育課程で、平成18年度入試(個別学力検査)に出題されることになった。これに伴い、東京農工大学では高校の学習レベルを把握するため、7月31日10時〜12時に教科「情報」を受講中の生徒50名を対象に調査研究(試行試験)を実施。1都3県の高校に案内文を送り、生徒の参加を呼びかけている。
出題範囲は、普通教科「情報」(情報A、同B、同C)、専門教科「情報」に共通する部分で、午後に解説会を実施。また、試行試験結果をWebで公開する予定だ。
東京農工大学情報コミュニケーション学科の中森眞理雄教授は「コンピュータの専門学科として、アルゴリズムなどが理解できシステム設計能力など適性のある生徒を選抜したい」と入学試験に「情報」を出題するねらいを語る。同教授は、情報処理学会「コンピュータと教育」研究会主催の情報教育シンポジウム(8月28日〜30日・長野県千曲市)で結果について報告する。
また、12月と来年3月にさらに愛知教育大学と協力して、試行試験を実施する予定だ。詳細は
http://al.cs.tuat.ac.jp/~nakamori/pre18/。
教科「情報」は大学入試センター試験でも9割方出題される予定だったが、一部の反対に合い見送られた経緯がある。
【2004年7月10日号】