教育家庭新聞・教育マルチメディア新聞
習熟度別指導6割超で
小・中学校とも算数数学が最多
 習熟度別の少人数指導を実施している学校の割合は小学校63.1%、中学校64.7%。いずれの学年でも算数、数学で実施率が高い−−文部科学省は、平成14年度公立小.中学校における教育課程の編成状況等の調査結果をまとめた。
 調査は、全国の公立小.中学校における教育課程の編成状況等を把握するため、各都道府県及び指定都市教育委員会を通じて全国の公立小.中学校(小学校 2万2847校 中学校 1万281校)を対象に昨年5月に実施。
 平成12年度と比較すると、中学校では実施率が倍増しているなど、実施している学校の割合は大幅に伸びている。実施校は小学校63.1%、中学校64.7%。実施形態は、小学校では学級単位に課題を変えて複数指導を行うといった形態が多く、中学校では1学級を2つ以上の習熟の程度に応じた学習集団に分けて指導する形態が多い。
 習熟度別の少人数指導の詳細を見ると、小学校4年生では算数42.1%、体育9.9%、国語9%、音楽3.6%。
 中学校1年生では数学33.2%、外国語19.1%、理科7.6%、国語6.0%。
 14年度から完全実施された総合的な学習の時間の実施内容は、小学校は国際理解が最も多く68.9%、次いで情報62%、環境56.3%、福祉.健康52.6%の順。中学校は福祉.健康が最も多く44.8%、次いで環境40.5%、国際理解28.3%、情報27.8%の順となった。
 また、始業前等の学習を実施している学校の割合は小学校73%、中学校65.9%。外部人材を活用している学校の割合は、小学校91.9%、中学校73.4%となった。
 さらに、中学校1年生の選択教科の開設状況では、英語が42.9%と最も多く、次いで数学39.9%、国語34%、音楽33.2%、美術29.2%の順。2年生は、英語83.9%、音楽83.7%、数学83.1%、保健体育82.6%の順。3年生は、数学95.3%、英語94.1%、国語92.5%、社会90.5%、理科90.5%の順。
 外部人材の活用状況では、小中学校とも総合的な学習の時間が最多で小学校6年生では80.6%を占める。その他の教科領域では、小学校6年生では特別活動23.9%、社会21.6%といった教科が多く、中学校1年生では特別活動12.8%、外国語9.0%となっている。


【2003年3月1日号】