茨城県つくば市
32校同時にTV会議
学習や教員間の交流に活用
ネットワークを活用した共同学習等で先進的な活動を行っている茨城県つくば市は、市内小中学校32校などを光ファイバーで結ぶ地域イントラネット整備を昨年完了した。同市では市内53校のうち、21校が高速回線の教育利用について研究する学校インターネット1に参加し、ネットワーク・教育用グループウェア・テレビ会議システムなどを利用した様々な取り組みを行っていたが、残りの32校はすべてISDN接続でインターネットの活用に限界があった。そこで、総務省の「広域的地域情報通信ネットワーク基盤施設整備事業」により、高速ネットワークを構築し、あわせて「共同学習支援テレビ会議システム」を32校に導入した。
同システムは1対1ではなく、32校が同時に交流できる高品質のシステム。コンピュータを使わずにTV会議ができ、テレビのリモコン操作のように、内線番号を押すと簡単に相手校につながるようになっている。しかも、常時接続の回線なので、いくら使っても余分な費用はかからない。
つくば市はこれまでも児童・生徒が参加するシンポジウムなどを開いてきたが、直接会場に来て話し合うのは開催回数に限りがあり、また日常的に子どもたち同士でお互いの学習を深め合いたいという要望があった。
また、教職員間の交流も市の面積が広く大変だったが、このテレビ会議システムで教職員同士の会議もできるようになった。さらに、外部の人材を招いての出前授業も活発に行われていたが、その授業も他校に配信することができる。
12月4日には市立九重小学校で開通式が行われたが、「開通式後、いろいろな学校同士で総合的な学習の発表会等で毎日のように使っているようです」と毛利靖指導主事は語っている。
(2003年2月1日号より)