大阪府箕面市
EduMart実験
デジタルコンテンツの活用を研究
大阪府箕面市は、平成13年度に地域イントラネット基盤整備事業により、市内小中学校20校(小13校、中7校)を、光ファイバー(100Mbps)で接続し、14年度に校内LANを整備した。
箕面市は、地域イントラネットなど高速アクセス環境を持つ、全国8自治体で行われている総務省の「EduMart」構想実証実験に参加。昨年10月から本格的な実験を全国ではじめて開始。市立東小学校で昨年11月、6年生の社会科でブロードバンドデジタルコンテンツを利用した授業を行った。
また、12月には市立止々呂美小学校で5・6年生が、自分の考えたテーマに関係する写真や絵を収集し、コンピュータで編集するデジタルストーリーテリング「自分のお話ムービー」を作成した。「止々呂美地区特産のゆず」「止々呂美小学校の文化祭・運動会」や「自宅で飼うコイとグッピー」といった話に子どもたちの声でナレーションも録音した。
「EduMart」構想は、教育現場のニーズにあったデジタルコンテンツが円滑に流通する仕組みを自治体、教育委員会、企業などが協力して検証する実験。同市ではこの実験の目的を下表のように定め、今年度は助走期間として研究推進校を中心に研究し、来年度全小中学校で本格実施することにしている。「EduMart」構想のキーポイントの1つとなる課金システムについては今年度は研究せず、民間事業者のコンテンツを教育センターのサーバに臨時において各学校で活用する。
同市では、平成8年度に教育情報ネットワークを構築し、教育センターにホームページ用サーバ、メールサーバ、データベースサーバを設置。地域学習用コンテンツ(生活科、理科、社会科、総合的な学習の時間で利用できるもの。動画を含み画像中心に)や教職員用教育情報(指導案、指導資料、学習指導で共有化できるミニテストやプリント類)などを蓄積している。
〈データ〉
地域イントラネットに接続している主な公共機関=市役所本庁、支所、消防署、スカイアリーナ等の生涯学習施設、中央図書館等の公共図書館、総合保健福祉センター、幼稚園、保育所、リサイクルセンター消費生活センター、学校等全69施設、学校20校
(2003年2月1日号2面特集)