ITコーディネータ授業ビデオなど検討 第2回検討会議
「初等中等教育におけるITの活用の推進に関する検討会議(第2回)」が4月10日に開かれ、清水康敬・国立教育政策研究所教育研究情報センター長が海外の情報教育の現状について報告したのち、学習指導案やITコーディネータ、良い授業を収めたビデオなどIT活用を普及させるための課題について、討議が行われた。
まず、学習指導案について。公開授業などで様々な学習指導案が作成・公開されている。しかし、これを蓄積しWebで公開すれば、他の先生が参考にして使えるものになるのか。「個々の先生が作った学習指導案には、行間がある。その行間を読み取るのが難しい。第3者の目で作らなければ、使えるようにはならないのではないか」と工夫をしなければ使えないという意見が続いた。
続いて、ITコーディネータについて。「キーワードは異教科の先生のTT。英語と数学など、互いの特徴を生かしITの活用をまとめ広げていくことも一つの方法である。ITコーディネータとのTTより、同僚同士のTTの方が日本には合っているのではないか」。「校内のボランティア組織である教育工学委員会は、最初数名の教員からはじめ、現在は19名になっている。校内の普通の先生がコーディネータ的になる道を探ってきた」。日本的なITコーディネータのあり方があるのではないか、と意見が出された。
ITを活用した良い授業を見る機会について。「先生方はあまり、ITを活用し子どもたちが目を輝かせているような良い授業を見ていない」。「他の先生の授業を見る機会が少ない。実践事例を収めたCD−ROMや書籍も、ITを活用したことのある先生しか見ない。最も参考になるのは授業を取材した番組である。良い授業をビデオにとって校内研修で見てもらったらどうか」。「一般の先生にとってもっと敷居の低い、まねのできる実践をたくさん紹介してほしい。ある単元の内容理解のために気軽に映像を提示して使う。こういう実践もいいと言ってほしい」。CD−ROMやアイデア集よりも授業をイメージしやすいビデオの方が役に立つのではないか、レベルの高い実践が評価されすぎている、など指摘された。
(2002年5月4日号より)
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