3200校がつながる 類例のないWAN



 全国1500の小、中、高等学校を光ファイバーで動画画像を活用した教育などについて研究する学校インターネット3のキックオフセレモニーが12月14日、都立芝商業高校で開かれた。
 11か国が参加するバーチャルクラスで経済を学ぶ国際会計科の公開授業(左記参照)のあと、式典が行われた。
 まず、白井太通信・放送機構理事長が学校インターネット1、2、3により「3200校がつながるネットワークができあがった。これから本格的な研究がはじまる。多くの学校にマルチキャスト通信により動画像を一斉に配信することができる」と挨拶。
 続いて総務省の稲村公望政策統括官が総務省の学校教育に関わる取り組みについて、「12年度補正予算から地域イントラネットの高速接続整備を進めている。全国津々浦々で機会均等のチャンスとして情報化の整備を進めていきたい」と述べた。
 また、文部科学省の加茂川幸夫大臣官房審議官は、「情報社会の中でいかに生きていくかしっかり考えられる人間を作っていくことだと思う。光と影の部分を見据えた教育を展開しなければならない」と指摘した。
 続いて久保孝都立芝商業高校長が自校の取り組みを述べたのち、通信・放送機構の大島克己主任研究員が本事業の主旨を説明。「学校インターネット3は、全国を10Mbpsの光ケーブルで結ぶ。マルチキャスト通信ですべての学校が動画像を見ることができるが、月に1万件以上のアクセスがあるネットワーク提供型のコンテンツも持っている。また、今回はメールソフトに依存しない、Webメールも初めて取り入れている」と話した。
 この後、高柳雄一・元NHK解説委員の講演や4校によるテレビ会議システムを活用した対話も行われた。



(2002年1月1日号より)