進む市町村のネットワーク構築
  光ファイバーで全公立校結ぶ


 市町村で、地域イントラネットの構築が進んでいる。
 群馬県高崎市は、市全体の情報化の一環として、小学校32校・中学校16校・養護学校1校・幼稚園4園・公民館33館、図書館、美術館、歴史民族資料館など計96の教育施設を10Mbpsの光ファイバーで結ぶ地域イントラネットを構築する。8月までにはネットワークが稼動する予定。
 現在、校内LANをすべての小中学校に整備するために工事を行っているところでコンピュータも新規に小中学校とも1校あたり約20台導入され、普通教室、特別教室などに1台ずつ配備される。これにより1校あたりのコンピュータ台数は、小学校が約42台、中学校が約62台になる。また、幼稚園にも2台ずつ配備される。
 小中学校は従来64Kbpsの専用線で接続されていたが、新しいネットワークにより動画像などのやりとりが可能になる。また、美術館や歴史民族資料館などの資料も閲覧できる。さらに、市立図書館の蔵書資料をインターネットを利用して検索できるシステムも構築され、広範囲なコンテンツ利用が期待できる。
 「交通の拠点に加え、情報通信の拠点にしていきたい」と担当者。
 総事業費は、6億4400万円。来年度は市の教育機関以外の諸施設を接続していく予定。
 埼玉県秩父市は11月を目途に、地域に高速ネットワークの基盤を構築し市内の児童・生徒が先進的なコンピュータを利用した学習を受けられるように、市役所と市内の全小中学校16校を1Gbpsの光ファイバーで結ぶ地域イントラネットを構築する。同時に、小学校4校に42台のコンピュータを新規に導入し、どの教室からもインターネットに接続できるように校内LANを構築。そして、古いコンピュータ各22台は教室に設置する予定。また、16校すべてにTV会議システムを導入する。
 事業費は、約2億7000万円。インターネットには、市役所のサーバから1・5Mbpsの専用線で接続される。(学校間を結ぶ基幹網は1Gbps、校内の伝送は100Mbps)。
 「地域イントラネット基盤整備事業」による事業。来年度以降、市の公共施設への接続を広げていく。
 静岡県浜松市は、学校インターネット1(研究期間=平成11年度〜15年度)により10校(小学校2校、中学校7校、市立高校1校)を高速回線で接続した。その時に中学校は、光空間伝送システムなどで指定校以外の残りの学校も高速回線で接続した。
 小学校は、今年度から研究がはじまる学校インターネット3で14校が高速回線で接続される。指定校以外の残りの小学校48校については現在、ISDN64Kbpsでダイアルアップ接続している。
 校内LANは、13年度から17年度にかけて整備していく予定。



(2001年7月7日号より)