無線で簡単に
校内LANを構築
文部科学省の事業として、校内LANの整備が平成12年度から15年度までの4年間で、8119か所の公立小中高校・特殊教育諸学校及び中等教育学校を対象に行われている。しかし、これは大規模校などを対象としたもので、また、対象校数も全国4万校の約2割程度である。全校を対象にするには、校内LANの整備費が高く予算規模が莫大になるためだが、このため意欲的な学校では、先生方自身の手で校内にケーブルを敷設し、校内LANを構築している学校も多い。
そこで、注目されるのが、安価な費用で校内LANが構築できる無線LAN(電波)である。アクセスポイントが約4万円、無線LANカードが1万5000円から2万円。例えば、職員室にLANを構築するのであれば、アクセスポイントを1台置き、パソコン台数分の無線LANカード(ノート用。デスクトップ用はカードにボードをプラス)を揃えるだけでいい。
そして、各階に1〜2台アクセスポイントをおけば、普通教室からもアクセスできる。また、従来の有線のLANとの共存もできる。つまり、パソコン教室は有線で、普通教室は無線でといった具合だ。
速度も11Mbpsと有線LANに劣らない。セキュリティもアクセスポイント側で接続できる無線LANカードを限定できる、「WEP」という仕組みで暗号化も行えるなど配慮されている。
また、従来は規格が各社により異なったが、無線LANの国際標準規格「IEEE802・11b」が制定されており、その国際規格に基づく規格「Wi−Fi」に準拠している製品であれば、メーカーが異なっても互換性があり、1つのメーカーの製品だけしか使えないといったことはない。
(2001年3月3日号より)
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