情報Bを試行
東工大附属工業高校



東京工業大学工学部附属工業高等学校の江本理恵先生は、1年生を対象に「情報技術基礎」の2学期半ばまでの時間を用いて「情報B」の授業を試行した。
 「情報的な見方・考え方」を習得させるために、実践を通じて問題点を明らかにし、改善を行うことが目的とされた。
 実践に先立ち、情報B(1)アの指導計画を立案。まず部活動での合宿先を予約すると仮定し、二人一組のロールプレーイング方式で実習を行った。この際、プリントまたはWebで1宿と施設の空き情報と値段、2部員の都合一覧を提示。情報に照らし合わせて手順を実行し、紙に記録させた。集計を経て、解の候補を抽出・吟味し、最終解を決定する。この課題では、生徒に「情報」を学習する意義を認識させることと、目標とのずれを認識させることが重要視された。
 さらに定着課題としてデジタルカメラを購入すると仮定し、仮想で購入する機種と販売店を決めた。家族と部員という利用者の違いや用途などを書き出し、解決に必要な情報は何かを考えた。さらに情報を収集・処理し、解を求めた。
 一連の研究授業では、「解決の方法から自分で考えていく」ことが着眼点とされた。今後は「情報的な見方・考え方」を習得するのに、どの学習活動が効果的だったのか分析・検討し、教材やカリキュラムの改善を行っていくという。



(2001年12月1日号より)