教材を4機能に分類
各教科の指導用PCソフトも



 文部科学省は11月5日、「義務教育諸学校の教材整備について」都道府県教育長に通知した。数量標準を示した従来の「標準教材品目」を廃止し、新学習指導要領と地方分権の趣旨を踏まえ「教材機能別分類表」をまとめた。学校・地方公共団体の自主性を尊重したもので、例示された教材は参考として弾力的に整備され、必要数量も各学校・地方公共団体が決めることになる。なお、情報化への対応では、普通教室で使用される提示用機器、各教科ごとの指導用ソフトが例示された。
「教材機能別分類表」は、児童・生徒が自ら学び考える力などの「生きる力」を育成する観点などを重視しつつ教材整備が図られるように、教材の機能を大きく次の4つに分類している。

1発表   ・表示用教材=児童・生徒が表現活動や発表に用いる、または児童・生徒が見て理解するための図示・表示機能を持つ教材
2道具 ・実習用教材=児童・生徒が実際に使ってみて、学習・実習の理解を深める機能を持つ教材
3実験観察 ・体験用教材=児童・生徒の実験観察や体験を効果的に進める機能を持つ教材
4情報記録用教材 =情報を記録する機能を持つ教材


 発表・表示用教材のうち「学校全体で共用可能な教材」では、教材を発表用、表示用、放送用の3つに分類し、小中学校ともOHP、拡大機、DVDプレーヤー、教材提示装置などを例示している。特に留意点として、「教育の情報化に伴って整備される大型ディスプレイ、液晶プロジェクターなどの有効活用が望まれる」と注釈をつけている。
 「特定の教科等で必要な教材」では、各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間のそれぞれで指導用PCソフトが例示されている。例えば「話す、聞く、書く、読む指導用など」(国語)、「数と式、図形、数量関係指導用など」(数学)、「表現、鑑賞指導用など」(音楽)といった形である。
 また、情報記録用教材では、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラk、ビデオテープ編集装置などを例示。留意点として、「情報記録に関してはMO等を有効に活用することが望まれる」とある。



(2001年12月1日号より)