「ゲーム脳」が騒がれたり、コンピュータゲームが子どもに与える影響を
文科省が長期計画で調査を行いはじめたり、近頃子どもを取り巻くゲームに
関する論調は激しく(大人の側から)変化しがちになっている。
その論調に通低するのは「コンピュータゲームには子どもに悪影響である」
というもの。医学的に、教育的に、社会的に、何らかの悪い影響があるので
はないかとするものだ。
医学的な問題はさておき、ゲームに教育効果は存在しないのだろうか。
「何事も捉え方次第だ。やりようによっては、麻雀だって教育効果がある」
とする事もできる。だが、次々に現れる敵を銃や剣で倒すタイプのゲームは、
爽快感は高いものの、やはりそれほど教育効果が高いとは考え難い。すると、
「教育効果が高いタイプのゲーム」「教育効果の低いタイプのゲーム」とが、
存在するのかもしれない。
以下に紹介するWeb上でできるゲームは、教育効果を狙って作られたゲーム。
それが成功しているかしていないかは、遊ぶ人々に判断を任せるしかないが、
コンピュータゲームというインタフェースを用いている積極的な試みとして、
評価できるのは確か。これから、ますます学校に取り入れられていくはずの、
ICTやeラーニングの参考とするのも良いだろう。(榊原)
〇Tropical America(英語)
http://www.tropicalamerica.com/
エル・サルバドルでの戦乱に巻き込まれた少年は、天使に導かれて時空を
越えた旅に出る。その旅で彼が体験するものは、中南米という土地が過して
きた悲喜劇の歴史、そのものだった。
ゲームを進めていくと、中南米の歴史や習慣を体験できるというゲーム。
版画調の画面が美しい。
〇カワベクエスト
http://www.town.kawabe.akita.jp/kq.htm
「古代から伝わる究極の財宝を手に入れる」という目的を達成するべく、
人やモンスターとの交流、アイテムの入手などを経て、冒険を続ける少年。
冒険の果て、少年の見た究極の財宝とは・・・。
秋田県河辺町のホームページに置かれているゲーム。河辺町の観光地が
地名として、名産品がアイテムとして、それぞれゲームの中に登場する。
〇September 12th(英語)
http://www.newsgaming.com/games/index12.htm
ミサイルを発射して、街中を走り回るテロリストを倒すというゲーム。
このゲームのテーマは、やってみれば直ぐに分かる。事を起こすべきか、
起こさないべきか。オフィスで直ぐ隣りに座っている人には、家族がいて、
友達がいて、人生がある。想像できる。地球の裏にいる、まったく知らない
人でも、それは同様。想像できるか?