マナーを学び安全な新幹線の旅を

1300校が修学旅行へ

 東京駅で修学旅行専用列車の出発式を開催

 新年度が始まり、4月末から春の修学旅行シーズンが始まった。5月8日には、東京駅の東海道新幹線ホームで、関東地区公立中学校修学旅行委員会(以下、関修委/事務局・全国修学旅行研究協会内)と東京都中学校長会修学旅行対策委員会(以下、都修委/事務局・日本修学旅行協会)による修学旅行の出発式が行われ、19校2000人以上が関西方面へ出発した。

 ■関修委 777校 多くの支えを胸に想い出の3日間を

出発式
JR東海の駅長や乗務員に花束を贈呈する代表の
生徒ら

 埼玉県内9校1060名が7時47分発のぞみ号専用臨時列車で関西方面へ出発した、関修委の出発式には、8校の代表生徒と校長・教頭らが臨んだ。

 関修委の大澤武司運営委員(鴻巣市立鴻巣南中学校長)は「楽しい修学旅行のために、様々な計画をしてきたことでしょうが、このような大きな学校行事の影には先生、保護者、地域の皆さん、JR、ホテルなどの関係者の支えがあることを忘れず、歴史・文化に触れながら仲間との絆を大切にしてほしい。また、マナーも大切にし、各学校の良さを発揮してきてください」と送り出した。

 生徒代表のあいさつに立った行田市立長野中学校の飯塚夢月さんは「今日、この日を迎えられたのも関係機関の皆さまのおかげです。私たちは京都・奈良について学習し、学年、学級で話し合ってきました。それらを3日間に生かし、仲間との時間を大切にしながら思い出に残る修学旅行にして参ります」と笑顔で出発した。

 関修委の専用列車第一陣は▽北本市立東中学校▽寄居町立寄居中学校▽秩父市立高篠中学校▽小鹿野町立長若中学校▽さいたま市立尾間木中学校▽行田市立長野中学校▽寄居町立城南中学校▽長瀞町立長瀞中学校▽戸田市立笹目中学校の9校。

 ■都修委 534校 土地の良さ確かめ仲間と絆を深める

出発式(東京)
JR東日本東京駅の白山弘子副駅長らに多摩市立
諏訪中の生徒代表があいさつ

 同日に行われた都修委の出発式には、都内10校が参加。

 都修委の亀澤信一委員長(稲城市立稲城第二中学校校長)は「今日から始まる修学旅行を皆さんは楽しみにし、先生の指導のもと準備を進めてきたことでしょう。修学旅行が素晴らしい体験となることを祈っております」と見送った。

 10校を代表して足立区立六月中学校の吉葉里桜さんは「待ち望んでいた今日のこの日へ向け準備してきたことを無駄にせず、その土地の良さや雰囲気を確かめてきたいと思います。そして、先生や、友達との絆もより一層深めたいです。私たちの旅が実りある有意義なものになるよう応援してください」と関係者へあいさつし、8時23分のぞみ号専用列車で関西方面へ出発した。

 都修委の専用列車第1陣は▽中央区立銀座中学校▽中央区立佃中学校▽中央区立晴海中学校▽中央区立日本橋中学校▽荒川区立第三中学校▽荒川区立第四中学校▽荒川区立第七中学校▽足立区立青井中学校▽足立区加賀中学校▽足立区立六月中学校。

 移動手段だけでなく仲間と楽しむ時間に

 両出発式に出席した東海旅客鉄道株式会社(JR東海)東京駅の下山田稔駅長は「今年もこうして修学旅行先までみなさんをお送りできることをうれしく思います。東海道新幹線は昨年開業50周年を迎えました。その間死亡事故ゼロ、平均の遅延は1分未満、約56億人にご利用いただきました。新幹線は移動手段としてだけでなく、車内を楽しんでください」と話し、新幹線を見送った。

 また、都修委は5月12日に東北方面への出発式を東日本旅客鉄道(株)(JR東日本)東京駅構内で行い、多摩市立諏訪中学校111名が参加。同校は岩手県で2泊民泊し、農作業を体験する。

 生徒代表の永田琢真さんは「一ノ関駅に着いたら、一生懸命作業して特別な3日間にしたいと思います」とあいさつ。

 平成27年度の計画輸送は関修委が777校(東北方面9校、関西方面768校/茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県の学校)、都修委が534校(東北方面7校、関西方面527校)。秋の輸送は9月以降10月初旬まで行われる。

 

【2015年6月15日号】

 関連

<<健康・環境号一覧へ戻る